The Redang Telegraph

2009年02月22日

畜力技術の研究

以前の記事「産業消滅」の続きです。

日本では畜力(牛とか馬とか)応用産業は消滅しました。
しかし、世界中でみるとまだまだ牛馬はあらゆる方面で利用されています。輸送手段、農作業、灌漑、家内制手工業の動力源などです。

実際今でも、外務省やJICAへの援助案件として、日本の畜力応用技術を移転してほしいという発展途上国からの依頼も多いのですが、政府としては「畜力応用技術は日本には存在しない。また、技術保持者もいない」と回答して、代わりに発動機付の技術の供与を決めています。

よく言われていることですが、政府のODAは相手国の実情を見ずに、無償援助であればなおのこと高価でメンテナンスが難しい製品を送り込んだものの、けっきょくメンテナンス技術者不足、部品不足、燃料不足等の理由から使われずに埃をかぶったまま放置されることが多いのです。ほとんど唯一といっても過言でないローテク技術供与としては、井戸の上総堀があり、政府ODAだけでなく、民間援助団体も上総堀技術を積極的に提供していますが、ほとんど唯一というのはあまりにも悲しいです。

私は依頼国の身の丈にあった技術供与として、実際に技術援助依頼されている畜力応用技術を提供すべきだと思います。そのためには、昭和40年ころまで使われていた技術の収集、製品(たとえば畜力カルチベーターなど)の保存、さらに発展途上国でも入手可能な素材を利用した製品の改良発展のための技術研究所の設立を望みます。

ODAにかかわる政府と業者の癒着は、その昔、鈴木宗男の一件でクローズアップされましたが、残念ながら忘れ去られようとしています。景気が低迷している今は、外需としてのODAの存在も比重を増すでしょうから、ますます癒着してでも先端技術の供与路線に走るでしょう。

畜力応用技術の成果を公開し、ODAのみならず民間援助団体や海外からの技術訓練生でも自由に研修できるようになれば、日本の草の根援助活動も幅がでるはずです。

(追記を書きました)不景気ですから、メーカー各社販路としてODAを選ぶでしょうし、これから数年はODAが大流行になると思います。

発展途上国も今は経済的につらい時期でもあるので、高価な機械を日本からもらっても維持するのが大変です。今、利用可能なエネルギー源(ここでは畜力のこと)であればもらったほうも負担が軽いでしょう。

そもそも、畜力応用技術というのはそんなにたいしたものじゃありません。すくなくとも技術や製品の単価は非常に安いです。ルーツからいけば、弥生人がそこいらの木切れを利用したのが始まりというぐらいです。日本はさすが技術大国だったので、畜力応用技術も世界トップレベルでした。創意工夫で発展させるだけで、能力は格段に向上します。

この技術移転のメリットは、
1 民間の援助団体でも技術移転ができる。習得が容易
2 受け入れ側の負担も軽い。草の根レベルで喜ばれる
3 ODAへの税金の投入を軽減できる
4 外務省とメーカーの癒着も減らせる

デメリットは、
1 そのために研究部門を編成する必要がある
2 研究部門のために税金投入が必要となる

上総堀りに見られるように軌道にのれば、民間有志からの献金でもまかなえそうです(なんといっても製品コストが安いから)。
この記事へのコメント
覚えてもらっていたようで安心しました(笑

是非カタールで再会しましょう。
ダチョウ牧場、昨年秋に仕事で行きました。ちょこっと進化してますよ(笑

Posted by TAKE C at 2009年02月22日 20:57
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