the Gn. Muria telepraph

2009年05月21日

干拓事業並みの捕鯨

捕鯨について、まずインターネット新聞のこの記事を紹介します。

ODAで買うクジラ票(上)非捕鯨国をご接待
日本捕鯨支持で、援助内容が「並」→「上」に昇格

記者はカメクジラネコさんです。

http://www.news.janjan.jp/government/0905/0905140329/1.php

この記事は(上)(下)2つに分かれていて、(下)は(上)の記事の一番下から入れるようになっています。

美味しい汁を吸いたい政治家、官僚、政府外郭団体、業者にとって、「捕鯨推進」は利権の場であって、本当は同じような構造が築ければお題はなんでもかまいません。もちろん、「捕鯨業界や捕鯨支持者のため」と思っていることはありません。利権受益者にとって、かわいいのは自分だけです。明日彼らが一転、反捕鯨賛成を声高に訴えたところで驚くに値しません。今までに同じようなことは何度も行なってきたし、彼らの「利益追求」の路線では全くブレがありません。

捕鯨が利権の場として安泰なのは、ナイーブな復古主義者や捕鯨推進論者が、無給で利権のガード役を買ってくれているからです。

日本鯨類研究所のWebsiteに行くと、HPはおおよそ政府から援助されている学術研究所らしからぬ品の無さで捕鯨妨害で逆上している場面をみることができます。犯罪は裁かれなくてはなりません。私は犯罪には全く同意しません。HP上に「この捕鯨妨害の動画をばら撒いてください」と言うのはかまいませんが、でも、どうして捕鯨の動画はないのでしょうか?

みんなの税金を使って、捕鯨再開の運動を行い、捕鯨が文化だというのであれば「捕鯨の現場」動画もばら撒かないのでしょうか?特に税金をつかっているのです、広報活動は不可欠です。「捕鯨の現場抜きの捕鯨」など意味ありません。どの産業でも、どの文化でも、自社製品(あるいは文化)の愛護につとめ、広く認知されたいと思うのが普通です。自信があれば堂々とできるはずです。

私が「捕鯨推進」の目で見た場合、あまりにも雑です。やる気がないとしかいいようがありません。本当に商業捕鯨を再開する気があるのなら、今売れないで在庫になっている鯨肉を全部売り切りなさい。そして、多くの人々が調査捕鯨の母港に群れ成して、「鯨肉たりないぞ!」「早く売ってくれ!」という映像を写して全世界に配信しなさい。調査捕鯨の妨害動画をいくらばらまいても、何の意味もありません。本気になって商業捕鯨を再開するのであれば、マーケットの需要があることをみせつけることです。政府も捕鯨推進派もビジネスの「ビ」の字も知らないんだなあ。

20年間調査捕鯨やった挙句、商業捕鯨が再開されても、鯨肉需要がなければ誰がビジネスにのりだすんです?「持続可能な捕鯨」と言っても「コストに見合わない鯨肉マーケット」が待っていたら、「持続可能な商業」は無理です。その時点で商業捕鯨など有名無実です。政府は捕鯨再開への道をつくるだけで、その後捕鯨するもしないも、民間に任せるという意見も聞きましたが、その意見は「使い道の無いダム建設」、「目的の失われた干拓事業」がどうなっているかを見れば一目瞭然です。

「巨額の税金を投入して、国際世界で商業捕鯨を認めさせました。そして、商業捕鯨の参入業者はありませんでした」というシナリオは、ダムはつくったけれど、利用する業者はありませんでしたという構図と同一です。確固たる再開後のロードマップどころか企画もないのにそんなものやるほうが無茶です。

鯨肉在庫一掃もしないで、鯨肉市場の拡大も図らないで、捕鯨人材の育成も行なわないで、無理に商業捕鯨をやっても2−3年以上の継続は難しいです。それは使えないダムを作る、空港を作るのと一緒です。作ることに意味があって、どう使うかは眼中にないからです。捕鯨再開することも同じです。再開後どうするか全く関心がないからです。

使わないダムや干拓事業はどうして行なわれるのか?その答えはだれもが知っています。捕鯨推進も全く違うところがありません。

この記事へのコメント
ご紹介いただきありがとうございます。
>ナイーブな復古主義者や捕鯨推進論者が、無給で利権のガード役を買ってくれている
捕鯨協会に委託された広告代理店の仕事ですが、本当にうまいことやったもんです・・
事業者にとっては税金でいくらでも補填してもらえるオイシイビジネス(ODAとセットで)。「使い道の無いダム建設」、「目的の失われた干拓事業」と同じく、まさに国民にとっては無駄な公共事業の典型ですよね。
Posted by kkneko at 2009年05月22日 02:56
質問です。
クジラと一口に言っても全部で80数種類。
このうちの、どのクジラなら食べてもよく、どのクジラなら食べてはいけないのでしょうか。
素朴な疑問で申し訳ありません。
是非ともお考えをお聞かせください。
Posted by パンコロ at 2009年05月23日 02:38
パンコロさん、こんにちは。
ご質問ですがいくつかの意味に捉えられたので別々に回答します。

「どのキノコなら食べられるのか?」と同じ意味であれば、残念ながら私にはどのクジラが食べられるのか食べられないのかわかりません。

「どのクジラなら捕獲しても良いのか?」という意味では、IWC(国際捕鯨委員会)で検索すれば種類、頭数、捕獲できる場所の一覧が見つかると思います。捕獲したものが食べられる根拠もそこにあるはずです。私は関心がありません。

「私がどのクジラなら捕獲してよいと思っているのか?」という質問であれば、私はどのクジラも捕獲すべきではないと思っています。

Posted by NAOKI at 2009年05月23日 21:40
NAOKI様へ。
お忙しい中、丁寧な回答をありがとうございます。
大変参考になりました。
ただ一点、最後の
>私はどのクジラも捕獲すべきではないと思っています。
……に具体的な理由を挙げていただければ、私も完全に納得がいくと思います。
重ねての質問、たいへん図々しいこととは存じますが、良ければ、この答えもお聞かせください。
Posted by パンコロ at 2009年05月24日 12:23
パンコロさん、こんにちは

私の価値観を人に押し付けることはしないように心がけています。
私の記事に好意を抱いていただいているかもしれませんが、私にはあなたを納得させるつもりはありません。

ごめんなさい。この「いのちの大切さ」のカテゴリーを読んでいただけると私の言いたいことはわかることと思います。

コメントありがとうございました。
Posted by NAOKI at 2009年05月24日 21:39
>パンコロさん
1.「食べていい」「食べていけない」と決める法律・国際条約は存在しません。
2.日本の調査捕鯨は多額の税金を投じた公共事業であり、個人の食の選択とは無関係です。
どれだけ無駄な公共事業か、NAOKIさんがわかりやすく掻い摘んで説明してくれたのが記事本文です。コメントする前にまず記事の内容によく目を通されることをオススメします。

>NAOKIさん
また差し出がましい真似で恐縮m(_ _)m
Posted by kkneko at 2009年05月27日 19:25
kknekoさん、こんにちは。
フォローありがとうございました。

遅ればせながら、kknekoさんのブログのリンクを張らせて頂きました。これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by NAOKI at 2009年05月29日 01:40
kknekoさん、はじめまして。
で、しょっぱなからお言葉を返すようでなんですが、私は前回NAOKIさんからいただいたコメントの
>私の価値観を人に押し付けることはしないように心がけています。
の一文にいたく感激し、NAOKIさんの度量の広さにひそかに敬意を表しておりました。
クジラを食べるも食べないも人それぞれ。
食べたい人は食べ、食べたくない人は食べなければいい。
人に向かって「食べろ」「食べるな」などと押し付けることこそおこがましい。
……と、そういうことですものね。
そのため、あえてお返事をすることもあるまいと思い、勝手ながらコメントを控えさせていただいていたのですが……。
調査捕鯨が合法か違法かの話ならともかく、税金の無駄かどうかについても同じことだと思いますよ?
無駄かどうかは、それぞれの価値観でいくらでも変わると思います。
私個人としては、日本国民1人あたり、たかだか10円程度の税金がそれほど多額だとは思えないんですが。
しかしながら、それでも多額と感じ、無駄だと主張するのは自由だと思います。
無駄でないとする私の個人的見解をkknekoさんに押し付ける気は毛頭ございません。
その点をどうぞご理解ください。
Posted by パンコロ at 2009年05月31日 11:12
>本当に商業捕鯨を再開する気があるのなら、今売れないで在庫になっている鯨肉を全部売り切りなさい。

需要と供給が釣り合ってる状況を「売れないで在庫になっている」なんて寝惚けた幻覚が見えるのは調査捕鯨反対派だけですから。

>でも、どうして捕鯨の動画はないのでしょうか?

捕鯨の現場見せたところで反捕鯨派は「残酷だ」と叫ぶだけでしょうに。
牛や豚の屠殺の現場なんて普通は大っぴらにしませんよ。

>マーケットの需要があることをみせつけることです。政府も捕鯨推進派もビジネスの「ビ」の字も知らないんだなあ。

需要があっても反対派は無視して嘘をばら撒いてるのを俺は何度も見ましたよ。
あなたも在庫移動なんて妄想はいいから、在庫が溢れている証拠を示してくださいな。
Posted by 楡 at 2010年11月27日 06:24
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