混獲にかんするWeb siteがあります。
「くじラブ」というグリーンピースさんのサイトです。
あっ、そこの、「グリーンピース」という名前を聞いただけで腰が引けている方!それは、あまりにも食べず嫌いです。どんな意見も聞いてみるものです。特にこの記事は、ふむ…なるほど。と言っていただけると思います。
http://www.whalelove.org/oceans/bycatch
私が今回考えたのは、漁法が古すぎることです。こんな道具や方法論の日進月歩、5ヶ月前発売のデジカメがもはやカタログにも載ってないほど更新の早い世の中なのに、漁具や漁法が古すぎることです。延縄、底引き、二艘式トロール…、この漁法は「伝統だ!」と言う人には、「怠慢だ!」を返しましょう。
なんでも古ければ良くて、新しいものは悪いというグループの人たちがいます。私はそれを「火縄銃組」と呼びますが、進歩は試行錯誤です。ある程度完成されたものを改良、或いは全く新しい方法で解決しようとする際、前の手法がなまじ良ければ「新しいけど、使えない。前のほうが良かった」と、まず、けなして、それから改良に改良を加えるのではなく、安易に古きに戻っていきます。以前の火縄銃関連の記事に書きましたが、火縄銃を延々と江戸末期まで使った発想です。むしろ、日本人の無意識の最底辺にある本質的で「揺りかごのよう」な思考といってもいいかもしれません。
これら古い漁法を「伝統」と称して火縄銃的発想に落ち込み、もっと新しい方法を見つけないのは怠慢ですが、革新的な方法を是として、自発的に取り組む漁業従事者が少ないことも一員です。漁業従事者が頭脳労働ではない、と、自ら決め付けてしまってはどうしようもありません。
「くじラブ」の記事にあるように、混獲され無意味に殺されていく生き物達を最初から混獲しないようにするため、漁法と漁具改善の努力を行なえば、漁業従事者にとってもメリットは相当に多いのです。
新政府も、前政府同様な集票をあてこんだばら撒き水産予算ではなく、こういった前向きな改善を成し遂げるプロジェクトに予算をつけて欲しいものです。
「伝統」と呼ばれるものには、常に革新の結果をフィードバックして自省的な本質的に伝統的なものと、怠慢のままずるずると来てるだけのものと2種類あります。
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2009年09月16日
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