The Redang Telegraph

2010年03月11日

2020年オリンピック

石原都知事は2016年の開催地レースで負けた後、簡単に言うとオリンピック開催地は政治や賄賂で動いている…ということを叫び大顰蹙を買いました。

試合に負けた後のすがすがしさが観客の好印象を得て、次回の得点増となる…ということを知らんのかな、まあいいや、どうせ当分オリンピック開催地レースには出るわけないんだろうから。と思ってましたが、どうも意欲満々らしいです。じゃあ、大顰蹙買うようなことするなよ、もうスタートラインからマイナスの位置です。

ともあれ、こういう開催地というのは当然政治がらみです。経済成長が目覚しい国へのご褒美。地域経済活性化(ひいては世界経済活性化)への希望がこめられています。かっての東京オリンピックと日本の経済成長の関係を見ればわかりやすいです。

じゃあ、2020年オリンピックは?当然、有力候補はG20に新たに入った国々です。G8以降に入った国は、ロシア、オーストラリア、中国、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、韓国、インドネシア、インド、サウジアラビア、南アフリカ、トルコです。
中国の「北京オリンピック」「上海万博」、2016年ブラジル「リオ・オリンピック」、次回冬季のロシア「ソチ」、サッカーワールドカップ「南ア」は、すべて上の国々です。BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)のうち、インドだけはまだイベントがありませんから、2020年オリンピックの最右翼はインドだと思います。

次は、オーストラリア(パース、ブリスベン)、トルコ(イスタンブール)、プサン(韓国)あたりがつけています。メルボルンとソウルオリンピックはそれほど昔ではないので、トルコのほうが有利でしょう。ただし、オーストラリア・ニュージーランド共同開催という線できたら、結構いけるかも。

サウジアラビアはG20に入りましたがオリンピックに興味はないので、ドーハ、ドバイといった同じGCCの国をバックアップするか、仲がいいアゼルバイジャンやマレーシアを応援するかもしれません。それともインドのすぐ後を追うイスタンブール支持にまわるか?サウジとトルコの関係は悪くないですが、中東地域でこの先、お互いライバル視するか協調共栄を図るのか、まだ良くわかりません。
サウジの希望としては、中東はサウジがまとめるから、トルコは中央アジアの盟主になって欲しいと思っているはずです。で、地域の盟主同士なかよくしよう…。でも、中央アジアは、ロシア、中国、トルコ、イラン、インドという商売についてはひと癖もふた癖ある年季のはいった国々の思惑入り乱れているから、トルコとしては脇の甘い中東のほうがやりやすいと思っているはず。うーん、難しい。

ついで目をつけるとすれば、中欧のハンガリーやチェコだと思います。既に立候補しているペルーやメキシコは、残念ながら同じ大陸でつづけてオリンピックをやることはないと思います。

東京?経済発展する要素がないので、最初から目はありません。今のトレンドは「地域経済の核になる」ことなのに外交でひたすら逃げをうっている間はありえません。東京だけが儲けるのでは駄目。地域経済、日本の場合、オリンピックをすることによって最低でも「日、韓、中、露は潤います」ぐらいのロードマップは示さないと。うーん、私だったらそれでも甘いな、台湾、フィリピンの活性化まで入れてないと。この2カ国の活性化って難しいんだよ。まあ、排外思想の都知事には逆立ちしても無理なことです。

オリンピックは「ごほうび」ということを忘れないように。オリンピックを契機に経済成長をめざすのでなく、地域経済成長している国にご褒美をあげて成長をブーストするのです。

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