勉強すると良いこともある…それは「わかる」ようになること。
たいがいの勉強はそういうものだろうけど、「あ、なーるほど、そういうことだったのか」と一個でも思えるのはうれしいです。
その名も舌をかみそうな「コンテスタビリティ理論」。これを読んで、あああああああ、そういうことか。
格安航空会社が安値を武器に市場に殴りこみをかけて、市場独占か!と思いきや、高い値段だった大手が、慌てふためいて安売り攻撃をかけてくる。格安航空会社だって、それぐらいは計算済。でも?大手がそこまで下げるとは思ってなかった!そんなんで儲かるんか?と思っているうちに大手は自滅。新規参入業者も、ずるずる安売り逆襲にはまって不調。…最近どっかで聞くような話です。コンテスタビリティ理論では「ヒットエンドラン戦略」で、新規参入業者は美味しいとこ吸ったら、さっさと市場から抜け出す…って書いてあるけど。
そういえば、以前、家のローンを某大手銀行から東京スター銀行かソニー銀行に変えようとしたら、某大手銀行から「預金防衛です、東京スター銀行さんと同じ利率にしますから逃げないで」といわれました。そんなんができるなら、もっと前から、それに、こっちから言い出す前にやってくれよ!それにしても、新生銀行とか東京スター銀行とかの支店フロアって、全然銀行っぽくないよね。あれは凄い。というか、サウジの銀行ってどこもあんな感じ。日本も国際基準に近づいてきたというべきなのかなあ。
電力小売の自由化になって特定規模電気事業者PPSが市場参入してきたら、体力を生かして古くからの電力会社が最大1割引で対抗してきた。そんなんありか?だったら、もっと早くしてくれればよかったのに。で、安売り合戦になって、PPSも市場シェアがそんなに伸びない。
30年前のサンシャイン計画だって、「脱石油、新エネルギー開発」って言い出したら、石油の安値安定供給になってつぶれてしまった。おいおい、それはルール違反だぞ。民間じゃなくて政府の政策だって、やられてしまう。
コンテスタビリティ理論って、「中入り」に似ている。
「中いり」って戦国時代の戦術の1つで、敵の主力を自分の城の攻城戦にひきつけておいて、しかも「もう駄目…」て顔をしておく。そして、自軍の1部をこっそり迂回させて敵のがら空きになった本拠地の城を一気に襲い奪う。おどろいた敵の城攻め部隊が本拠地にもどろうとしたところを、城から逆襲して全滅させる。非常に華々しくて、当たれば、相当な名誉と宣伝となるものの、滅多に成功しないといういわくの戦術です。攻城戦の天下一名人豊臣秀吉と野戦の天下一名人徳川家康が超絶名人戦天下一武道会<小牧長久手の戦い>の最後の局面で、豊臣方が使って失敗しています。
新規参入と奇襲はヒットエンドランに限る。でないと、四つに組むと体力勝負になって、体力が劣るほうがつらいよ。こうやって、新規参入は難しいんだね。
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2010年05月25日
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