上海万博の記事です。
「万博外国館番付、日本は19位=トップはUAE―上海交通大」 (時事通信)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/world/n_expo2010_2__20101103_8/story/101102jijiX691/
(引用はじめ)【上海時事】上海交通大学は2日、先月末に閉幕した上海万博の外国パビリオンに関する見学者アンケート結果を発表した。総合評価が最も高かったのは、砂丘を表現した外観デザインが好評だったアラブ首長国連邦(UAE)館。連日長蛇の列で人気を集めた日本館は、意外にも調査対象30館中19位と評価は低かった。
調査は9月に主要30館を見学した人を対象に実施され、1505人から有効回答を得た。日本館の項目別評価は、「環境保護設計」で1位、「科学技術面の印象」で2位と高かった一方、「外観設計」や「文化的特色」で振るわなかった。(引用おわり)
ロボットだとか、モノづくりだとか、が、全面に押し出されているので「ああ、あんまりいい評価はなないだろうなあ」と思ってました。だって、ロボットなんて日本人がすごいと思っているだけで、世界的にみれば、そんなのどうでもいい…レベルです。
長蛇の列ができるほど入り口でならんで、で、結果は下から数えたほうが早い。。。というのは、見る前は期待して「さあ!どんなにすごいものがあるんだろう」と思うものの、見終わったら、「つまんないのを見てしまった…」とがっくり来たということです。それが、日本への評価低下に拍車をかけるとすれば、出展しないほうがマシだったくらいです。
昨年のMBC番組ハワーティルで人気を集めたのは、「日本の子供は学校で雑巾がけしている」「電車の中でも本を読んでいる」「健康に気を使って長寿である」…という話題だったからです。つまり、日本の文化的特色というのが、富士山やお花と思っているのは日本人だけで、世界での日本文化というのは、「アニメ」「ゲーム」「萌え系」「おたく」「かわいい」「デコ」といったサブカルチャーです。ま、出展内容を決定する年寄りに理解しろといっても無理か…。おかげで当分日本もダメダメなままですね。しかたないです、老害ですね。
サウジの街角でも、よく日本語で話しかけられるけど、聞いてみると大体はゲームで日本語を覚えたって言います。これが現実です。
自分達が出したい文化じゃなくて、相手が見たい文化でなければ何の意味もないです。特に、お金持ちが多くて、最先端技術なんて全然珍しくも無いサウジで、「これは日本の先端技術です!」と言ったところで、「はあ?だから?」の世界です。
結局、いまの日本が落ち目なのがマーケティング力の弱さなんだけど、上海での日本館は、相手のニーズを考慮しない「俺様文化の押し付け」だったのですね。
ジャナドリア祭。相手は目の肥えたアラブです。上海だって、一位はUAE館だったのを見てもわかるとおり、相手の出方をうかがうアラブのセンスは日本人の10倍優れてます。「えー?日本館て、つまんない!」という上海の叫びがインド洋を越えて、唱和されなければいいですね。
もっとも、日本国内で行う博覧会ですら「ゆるキャラ」抜きの内容で成功したなんて、最近聞いたこともないから、大手広告代理店のバブル廃墟のような脳からでるアイデアではやっぱり無理か。
●
2010年11月03日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック