もともと、投資だとかFXとかをすすめる曖昧なサイトです。が、ふーん、こうやって、もっともらしく数字を並べて読む人を誤誘導しているのかという実例です。
中国の家計資産、5年後に日本を抜き2位へ「富の世界地図」にいま何が起きているのか
http://moneyzine.jp/article/detail/189203/
(引用はじめ)家計資産やIMF出資比率に先行して、名目GDPではすでに日本は中国に抜かれることが確実となった。日本は1968年から、名目GDPで世界2位の座を守ってきたが、2010年4〜6月期に名目GDPで中国に追い抜かれ、3位に転落している。21日に中国国家統計局が公表した2010年7〜9月期の名目GDPにより、通年でも中国の名目GDPが日本の名目GDPを上回り、中国が世界2位になることが確実視されている。
もっとも、国の生活水準は、GDPではなく1人当たりGDPで表される。第一生命経済研究所が21日に公表したレポートによれば、1人当たりGDPでは、まだまだ日中の差は大きい。2009年時点で中国は日本の1割未満であり、2030年でも中国は日本の4割未満にとどまる見通しだ。存在感の高まる中国に対して、日本の国家目標をどこに置くかが問われている。(引用おわり)
これをちらっと読む限り、
1 名目GDPで日本は世界2位だったが、中国に抜かれて3位になった。
2 一人当たりGDPでは、まだまだ中国は日本の1割である。
ここから、「1人当たりのGDPは日本はまだ世界2位で、中国はまだ下位である」というふうに誤誘導しようとしているのか?、単に記事を書いた人がつまんない書き方をしているのか?わからん。一人当たりGDPなら国家目標をどう置いても、別に中国と競争する以前にすることがあるでしょう…
世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング
http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html
1位 ルクセンブルク
2位 ノルウェー
3位 スイス
4位 カタール
5位 デンマーク
6位 アイルランド
7位 オランダ
8位 アメリカ
9位 オーストリア
10位 アラブ首長国連邦
11位 オーストラリア
12位 フィンランド
13位 ベルギー
14位 スウェーデン
15位 フランス
16位 ドイツ
17位 日本
(中略)
97位 アルバニア
98位 中国
99位 エルサルバドル
一人当たりGDPの世界17位の日本(これでも去年より6位上がった!)が、世界98位の中国と争ってどうする?たいした資源もないアイルランドが6位なのに、恥ずかしくないのか…っていうのが先でしょう!少なくとも、98位の中国と比べるより先に、問題が山積みのはずです。
小国ばかりじゃなくて、人口の倍のアメリカが8位!おどろきました、ニュースじゃ、ダメダメ感が溢れているのに、頑張ってるじゃないですか、これは見習うところがあるはずです。
こういうのが、こういう記事の、曖昧でいい加減なところです。誤誘導か、記者の程度の問題かはわかりません。
○
2010年12月26日
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