いまやビジネスの定説にもなっている「破壊と創造」。
イノベーションを興すためにはいままでのしがらみを破壊して、創造することで以前にも増す新しい隆盛がやってくることです。
古くは大戦ですっかり破壊されたドイツや日本が、イノベーションで戦後急速な成長を遂げ、旧態依然であった英国や米国は遅れをとったことがありますが、「破壊と創造」を広めたのはビジネス界のカリスマ、GEのジャック・ウェルチです。ウェルチのやりかたを模倣したのが小泉純一郎で「自民党を破壊する」は、パクリです。
破壊がなければ創造がないということは、古くはギリシャ神話のフェニックスが自ら火に飛び込み死ぬことによって、灰の中から新しい命を得て永遠の命を保つことや、インド神話のシヴァが「破壊の神」として、創造と維持の他の神と共に三神一体になっていることから、古くから有効だと知られていました。
日本の老害のひとつとして、破壊することに積極的でないということがあります。むしろ「今あるものをなんとかして、前進できないものだろうか」とこれまでの歴史の延長線でしか物事を考えようとしない傾向があることです。いまさら崩壊した「ものづくり神話」に全面的に頼ろうとするのもそのひとつ。すっぱり、全部無くして、新しいことをやるには臆病すぎるのでしょう。
究極は「原発」。いままで不断の研究を積み、実績とデータを積み、人材を育て、気の遠くなる資金をつぎ込み、数々のトラブルも上手に隠せたのに、、、これが無になるなど耐えられない、、という臆病さです。
すこしは、フェニックスを見習って自ら火の中に飛び込む勇気を持ってほしいものです。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、、というのは日本のことわざです。今の日本で一番必要なことわざですね。
まったく必要のないのは、こちら。
「海水注入「もったいない」=東電本社、廃炉恐れ―吉田所長は反論・福島原発事故」
http://jp.wsj.com/Japan/node_491425
(引用開始)「映像によると、13日夜、東電本社で復旧計画の策定を担当する復旧班の人物から「海水からいきなりやるふうに聞こえていて」と疑問の声が上がった。肩書や名前は明らかにされていないが、この人物は「こちらの勝手な考えだと、いきなり海水っていうのはそのまま材料が腐っちゃったりしてもったいないので、なるべく粘って真水を待つという選択肢もあると理解していいでしょうか」と尋ねた。これに対し、吉田所長は「今から真水というのはないんです。時間が遅れます、また」と強調。「真水でやっといた方が、塩にやられないから後で使えるということでしょ」と問い返した。 」(引用おわり)
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2012年08月09日
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