The Redang Telegraph

2012年12月16日

原発、ゆるすまじ

あれだけの大人災でありながら、はっきりと廃絶を訴える政党の少ないこと。

原発人災により避難した数は、いろいろな統計や調査時により幅がありますが、福島の避難者数16万人というのが、だいたいの目安になると思います。この内訳には津波被害を含みますが、逆に原発自主避難を含んでおらず差し引きしても、だいたいこの数だと思います。さらに、避難地区には含まれなくても、職場を失った、あるいはセシウム量で農地が耕作可能でないなどの理由で居住地を離れなくてはならなくなった人も多いと思います。そうすれば16万人でも控え目な数だと言わざるを得ません。

大声で、尖閣諸島、竹島問題を叫んでいるいくつかの政党は、この地域が無人島であることを知っていながら、16万人以上が失われた土地について、なおも原発存続や容認を言い続けています。人をなんだと思っているのか?

おそらく、生活者としての意識も薄く、現実を直視できず、困難を直視できず、逃げているとしか思えません。まず、やるべきことはこのような悲惨な人災をもたらした原発の即時廃炉でしょう。即時廃炉が難しいと思っている人?現在、稼働中の原発は実績作りで動かしている大飯の2炉しかありません。現実として廃炉になっている状態とほぼ同じだということがわかってないのかな。

原発の立地安全性など原発問題のわずかな部分でしかなく、廃棄物の処理など問題を後世に残し、「子孫から憎まれる無知無能な先祖」となるなどまっぴら御免です。馬鹿だけが馬鹿呼ばわりされるべきで、子孫から一山なんぼでまとめて馬鹿呼ばわりされるのは耐えられないなあ。

福島の原発問題が発生する以前、2006年当時の総理大臣だった安倍首相は、電源損失にともなう原発の危機について「衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する」と題する返答を行っています。この内容は衆議院のHPから見ることができます。
安倍首相の返答は「我が国において運転中の五十五の原子炉施設のうち、非常用ディーゼル発電機を二台有するものは三十三であるが、我が国の原子炉施設においては、外部電源に接続される回線、非常用ディーゼル発電機及び蓄電池がそれぞれ複数設けられている。また、我が国の原子炉施設は、フォルスマルク発電所一号炉とは異なる設計となっていることなどから、同発電所一号炉の事案と同様の事態が発生するとは考えられない。(中略)経済産業省としては、お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」で、現在となっては質問者の災害時の原発への危惧が正しく、安倍首相の返答が間違っていたことは明らかですが、いまでも間違った人を支持しようというのは全く理解の範囲外です。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm

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