クランタン Kelantanはマレーシアの北東、タイと国境を接しています。例によってeの発音はあいまいなuです。


このクランタンへHOG National Rally 2015で5日ほどのラリーがあったのですが、お休みがないので土日の1泊2日だけ参加しました。今回のラリーはクランタンの伝統文化に触れる旅で、「凧」がキーワードです。凧はマレーシアエアのマークになっているぐらいですが、その中でもクランタンの凧は特に有名。
http://www.tourmalaysia.com/2010/10/15/video-gallery-malay-traditional-kite-wau/
クランタンの伝統文化はマレーシアの他とはちょっと、、いや、だいぶ、、違います。まず、言葉。マレーシア語のクランタン方言は、クランタン語(クラッテ)或いはKelantan-Pattani Malay (Jawi)と呼ばれて、たしかユネスコではマレーシア語と別扱いになっているはずです。クランタン語の文字はアラビア文字を借用しています。うーん、個人的には非常に懐かしいし、読めるからうれしいです。
クランタン語
https://en.wikipedia.org/wiki/Kelantan-Pattani_Malay
同じカテゴリーに日本語と八丈方言、沖縄方言とかがあるからイメージとしては似たようなものだと思います。これも、すべてはかってのパタニ王国の文化だったからです。


パタニ王国の説明はWikiではこちら。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%BF%E3%83%8B%E7%8E%8B%E5%9B%BD
マレー半島で最初にイスラム化した国で、歴史を通じてタイと戦争したり、占領されたり、離反したり、再独立したり、、というのを繰り返しています。アユタヤ時代のタイで山田長政が対パタニ戦線の最前線のリゴール(現在のソンクラー)の太守にならされて日本人部隊をパタニとの戦争につぎ込みました。その後イギリスとの間でパタニの故地が真っ二つ、北部をタイ(深南部3県を含む5県ほど)、南がマレーシア(4州にまたがる)。現在でも、タイ領パタニではパタニ王国の再興運動として問題が絶えません。
パタニが黄金期を迎えてた頃、商売の最大のライバルはマレー海峡を挟んだスマトラのアチェだったのですが、アチェもインドネシアに征服された後はアチェ再興を目指して問題が絶えないのは皮肉なことです。
、、、というぐらい、伝統文化が他のマレーシアと違うクランタンで文化体験をしようというHOGラリーには興味津々。
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