The Redang Telegraph

2016年04月18日

捕鯨をめぐる文化

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捕鯨をめぐるいろいろな意見の中で、おそらく一番日本人の反感を持っているのは、「外国人が自分たちの文化を持ち出して、押し付けようとしている。」ということでしょう。誰もが知っているとおり、反捕鯨に一番反発しているのは、日本政府です。そもそも反捕鯨の外国人は、まず捕鯨当事者と鯨肉産業を非難して、別に日本政府を非難したのではなかったのですが、当然ながら、捕鯨の一番の当事者で、捕鯨をめぐる利権と予算で一番甘い汁を吸っている農水省と水産庁をはじめとする捕鯨ムラにとって反捕鯨は看過できません。ことが大きくなって税金の無茶苦茶な使い方、天下りなんかで国民が捕鯨ムラを非難しだしたら大変なことになります。そこで、広告代理店に頼んで「捕鯨は日本の文化だ」というキャッチコピーを広めてもらいました。

「捕鯨は日本の文化だ」の亜流として、不倫は文化と言った人もいますけど、今では「アニメは日本の文化」や「オタクは日本の文化」「メイドカフェは日本の文化」に至るまで百花繚乱です。でも、アニメに関心の無い人にとっては「アニメ見ないし、関心ないし、誰かの文化かもしれないけど、私の文化じゃない」と言うことはできます。これは普通です。

ところが、捕鯨は日本の文化だ、、については、「鯨取らないし、食べないし、私は関係ない。誰かの文化かもしれないけど、私の文化じゃない。にもかかわらず、日本人というだけで捕鯨擁護していると思われて超迷惑。やめればいいのに」という意見には、大反発です。みんなで寄ってたかって、捕鯨を擁護しないものは日本人にあるまじき、、とばかりに青筋たてた意見が飛び交うのが普通です。国民のみんなが同じ発想をしなければならない、、というのを通常「全体主義」といい、世界中で忌諱されているのですがそもそもそういう言葉があることを知らない人も多いのでしかたありまません。

外国からの意見を「文化の押し付け!」と反発するなら、国民にも文化を押し付けるなよ。日本でもそれぞれの地域によって、異なる文化があって、美しい多様性を見せているのに、あらゆる分野、あらゆる人に文化の押し付けをするなんてかなわない。私だって「文化を押し付けるな!捕鯨は私の文化じゃない!」と言いたい。

(だいたい、政府が日本の伝統文化なんて全く興味なくて、保護もしてなくて、文化継承が風前の灯なものも多いのに、なんで捕鯨だけ文化文化といって保護するかと言うと、政治に票とカネ、省利省益、天下り、利権、税金と予算のムラ社会、という文化を保護したいから。まさしくこれが政府のいう文化に違いない)

役所が自らの権益を守るためにつくった大義名分(捕鯨は日本の文化)を、国民に盲信させ、隣組制度でその大義名分に疑問を挟むものを相互監視させ(いわゆるネットの炎上)、国民に大義名分を強制し全体主義の完遂のため、四海反対勢力の中を頑固に突き進むヒロイズムに酔いたいという、みごとな大日本帝国的文化伝統ですね。まさしく、学ばないとこういうことになるという証左。

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