素晴らしく短足の進歩を遂げる私のバイオリン。そのスピードには目を覆うほどのものがあります。
部屋で弾く練習のときは、おお?結構いけるんじゃないか?と思う時もあるのですが、教室に行ってジャスティン先生の前で弾くときは、なんだかダメダメなのがほとんど。良く弾こうとか、良い所見せようとすると必ずダメダメ。
しかし、この間、ひとつ問題解決を見つけた。それは無精ひげを剃ること。バイオリンには肩当という名の頬当て(あるいは顎乗せ)があります。これを首の間に差し込むのですが、首から頬にかけて無精ひげが伸びているとものすごく摩擦係数が低くなって、ツルツル滑ってしまう。気になってしかたない。そうじゃなくても汗っかきな私は皮膚が湿っていることが多いので、首からバイオリンが抜け出てしまう。それを抑えるために、、、まあいい。つまり、無精ひげを剃ろうということ、無精ひげはみっともないし、首の短い私には不要だということ。
今は、テレマンの曲。テレマンというのは誰か全然知らなかったけど、その人の曲を弾くということで先生から教えられたとおり、肖像画をみて、この人がなんでこんな曲を作りたくなったか考える。ところが、テレマンという人は、クラッシック音楽最大の多作家で曲は何千というほど作曲。2位の人を10倍ぐらい引き離して、断トツ独走の作曲家なので、なんでこんな曲を作りたくなったか?とか考えても、量産してるしなあ、寝ながら書いたかも?とか思ってしまいます。86歳まで長生きして生涯作曲したというのも凄いです。
本来なら、「クラッシック音楽の巨匠を一人挙げよ」といえば、テレマンをあげないといけないのです。
が、ベートーベンとかバッハとかに知名度で負けているのは、庶民受けする曲がほとんどだったから。今でいうと、わかりやすい流行歌とかが難解で変なのに比べて不当に軽く扱われているようなものです。でも、彼の時代の人気は絶大。よく聞く「死後に作品が評価された」とかとは大違い。曲が大衆受けする旋律なのと、わりと誰もが演奏しやすい曲(昔はレコード無いから誰かが弾かないといけない)という点が良かったそうです。
もちろん、私もこの曲を弾いて、旋律か綺麗で胸にくる。じっと座って聴くより演奏して楽しい曲というのがまさしくこれですね。何度も間違えながら、今日はジャスティン先生の伴奏でやっと曲がわかった。半音上がるのを忘れたところと、曲がつながるところがわからなかったところ。
ふっと、「理解できる瞬間」というのがあるものですね。これだけでも、楽器をはじめて良かったと思う。
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