Pekanで古い中等学校をみつけました。
建てられたのが1950年代。様式は、マレー式。高床式で、ロングハウスになっています。そしてすべて平屋建て。校舎のペンキがコケで非常に雰囲気に溶け込み、校庭の短く刈られた草が清潔感に溢れ、ものすごくいい感じ。
きっと生徒さん達は、ほかにも新しい校舎の学校はいくらでもあるのに、なんで自分たちばっかりボロッちい学校なんだろう、、と、ぶつくさ言ってるはずです。このあたり、文教地区で、まわりは小学校から高校までほぼ同じ敷地に分散してたっているし、そういったところの校舎は普通に、、、普通です。
でも、このSMK Ahmadは古びた感じはとっても、、「清潔な遺跡感(ごめん)」が溢れて、趣がありすぎ。文化遺産だよとかいわれると、そうかな?とか思ってしまう。
マレーシアの学校は、小学校(SK / SJK(C)/SJK(T)と、中学校(SMK / SMJK)があり、次が大学。小中大とわかりやすい順番で、日本みたいに小中高大みたいな高がありません。小学校は6年制、中学は5年制。だから、義務教育だけ受ける人は学校に11年いることになります。でもって、大学に進む人は、中学5年次にプラスして12年目教育とうけます。こうして、大学に行く人はそれまでにあわせて12年教育を受けるわけで、大学入学時は18歳で日本といっしょ。これが公立学校で、私立は別。私立の中学は最初から6年間あるので、12年目教育という特別なクラスはないです。
なーるほど、SMKのブラスバンド部とか、大きい生徒もいれば小さい生徒もいるなあと思っていたけど、日本の中高一貫教育と思えば道理。東京の留守宅の近くに、都立中等教育学校というのがあるけど、あれですね。
60年前の校舎は、装飾過多。いまどきの建物はそういった装飾的なものを極力排して、ビルっぽい建物か、建物のデザイン自体が凝ってるかで、装飾的なものはあんまりない。手すりの柱とか、いろんなところに少しずつこういう装飾があるのが、本当に懐かしいし、温かみがあるし、現代に通じる良いデザイン。
だから、Pekanのこの中等学校を立てた人は、この地に教育が根付くことを祈って相当に奮発してこの校舎を建てたのだと思う。平屋(一部が高床式部分がない2階建て)だから、敷地面積はかなりのものがあります。ちなみに学校教育義務化されたのは2003年頃と比較的新しいことを考えたら、60年前の中学はかなりの高等教育感があったと思う。いずれはこの隙間だらけの校舎は建て替えられるのだろうけど、別の目的、別の施設として、いつまでもこの建物を保存してほしいような気がします。あーでも、知ってるSMK建物が古いのはともかく、トイレが8割壊れてるとか言ってたし、結局は建物の外郭だけあってもしかたないか。
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