The Redang Telegraph

2016年12月07日

HALAL in Business ハラール考 3

Halal is the replacement word of "Islamic" or "Muslim" in business.

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ハラールフェスの会場をみると、食品に限らず日常生活グッズから、なにからなにまで。すべてがハラールの名前で出店されています。もちろん会場だけでなく、下のURLに見られるようになにからなにまで。ちなみにシンガポールのハラール業界はマレーシアのハラール業界の出店状態です。

9 things you never knew were Halal in Malaysia.
http://cilisos.my/9-things-you-never-knew-were-halal-in-malaysia/

で、なぜ、「ハラール」なのか?これを「イスラーム」や「ムスリム」じゃいけないのか?例えば、最近の流行だと思うけどマレーシアではアラブのトーブを「イスラーム服」と呼んで売ってます。でも、それじゃあ、パキスタンのシャルワールカミースはイスラーム服じゃないのか?という議論を招きそうです。だいたい、イスラームなんとかという商品名はアリなのか?と横槍を入れられるかもしれません。イスラームの出汁に商売する?だから、微妙なところで「ハラール服」とすれば、それ以上はなんとも言われないだろうという決着がつくかもしれません。

それと同じで、飛行機に乗る際に食事の注文をあらかじめしておくと、「ムスリムフード」というものを配られます。今はムスリムフードですが、これもそのうち「ハラールフード」に名前を変えそうな気配があります。ムスリム云々と名前がつけば、ムスリム以外が「私ムスリムじゃないから受け取れない」と敬遠するでしょう。

イスラームでもムスリムでも、その名前をダイレクトに使うと、頭の固そうな人から横やりが来たり、わざわざ販売対象が狭まったりする、ビジネスに都合の悪い展開が想像されます。しかも、なんといっても欧米でのイスラームの風評は芳しくないですし、わかったようなわからないようなハラールという名前をつけると後は消費者が勝手に想像してくれる展開となるはず。
私が予測する(笑)と、そのうち、ハラーリーHalali、ハラーリスト Halalist、ハラーリアン Halaleanという人々が、ムスリムという名前に代わって、特に何かと最近評判の良くない単語サラフィー Salafiに取って代わるかもしれません。

つまり、コトラー先生流のマーケティング戦略で行くと、魅力あるニッチな市場に切り込んでいくにあたってイスラームあるいはムスリムと名付けたいが、、、、商売で使うには余りにもダイレクト過ぎてたじろいでしまう。ついては、代替としてハラールという言葉を使っている。。と私は理解しました。

Salafi Movementの後に来たHalal Movementかな、思想的にはそれほどの違いは思いつきません。サラフィーが政治・信仰・思想に比重が重いのに比べて、ハラールは衣食住という生活に比重が重いのが特徴だと思います。今から30年前、巷間にハラールなんとかが喧伝されることはアラブにおいて記憶にありません、これはムスリムのイスラーム知識の向上に付随したビジネスのサラフィー化例えばイスラーム金融の勃興と関係ありそうですが、イスラーム金融の賛否についてはほとんど問題になりません(難しすぎるから?この分だとそのうちイスラーム金融=ハラール金融に名前を代えるかも)。

では何故、ハラールビジネスが賛否別れるのか。


その4に続く

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