タイのスリンで行われているスリンプロジェクトに参加してきました。
1週間のボランティアで、ゾウとゾウ使いを保護するプロジェクトです。プロジェクトも往復の旅も楽しかった。
スリンプロジェクトについては、おいおい説明するとして、まずは、ゾウ使いをめぐる環境。
タイのゾウは昔は使役とかに使われていました。今でもその用途はあるかもしれませんが、去年亡くなった王様が「ゾウをいたわってやろう」ということで、3年をめどに使役とか曲芸とか劣悪な環境のゾウをなくす、、というとても良い話だそうです。で、ゾウをいたわるのはいいけど、実は一番の問題は「ゾウ使い」の人たち。
ゾウ使いさんは、ゾウのオーナーである場合と、雇われゾウ係さんの場合があります。なかなかゾウは高価なので、ゾウ使いさんといえどもゾウを所有していない場合が多々あります。いずれの場合でも、ゾウにかける愛情は大変なもの。ペットで犬や猫を飼っているひとならなんとなくわかると思いますが、ゾウを我が子同様にかわいがっています。しかし、他のペットととの大きな違いは、、ゾウは食べさせていくだけでも相当にお金がかかるということ。1日に体重の10分の1を食べるといいます。ゾウを食べさせていくだけでも、資本がなければアウト。牛や羊だと1人で何頭も何十頭も面倒をみることができますが、ゾウは一人一頭が限界。しかも、ゾウ使いの家族総出で食べ物、糞の処理、散歩、、、、その大変さは驚くほど。
つまり、ゾウ使いさんのおかれた環境を改善しないことには、「ゾウをいたわる」という王様の考えは??? 状況によっては劣悪な環境のゾウもいますが、それはゾウ使い達が適当にあしらっているからというより、ゾウ使いさんがせいいっぱい頑張っても、ゾウ使いが経済的に悲惨な境遇にあればゾウも同様にというほかありません。
スリンプロジェクトでは、ゾウの環境を考えるにあたって、まずゾウ使いとゾウ使いの家族を安定した経済環境に置くことを考えました。
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