「メクロン河永久橋」と施工主の日本軍によって名付けられた橋。
すごい人気で、人出でいっぱい。もう押せ押せ状態で、たいへん。これで、一日数本列車が走るので、事故がないようにしないといけないですね。
まわりも観光客向けのお店がぎっしりな鉄橋。
鉄橋??ちょっと待って、映画ではこんな橋だったはず。全然鉄橋じゃないんですけど。木製だし、橋の形も全然違う、、

クワイ川に架かる橋は、「木製の仮設橋」と「鉄橋の永久橋」の2つがあることを知りました。鉄橋の永久橋のほうが、いま、観光客に人気の橋。そして、木製の仮設は? JEATH Museumに模型がありました。

映画のダイヤモンド型上下トラス構造はあきらかに英国人が得意とする構造だけど、実際の木製仮設橋とは違います。映画は、、どこまでも映画だし、昔の映画にありがちな、全然史実考証無視。当時の映画はそれが普通だったというのをわかってないと、「ぜんぜん違うじゃないか」とかいう人もいそう。もともと小説が架空の話なうえ、デビットリーン監督が映画化に際して好きなように設定しなおしたから、細かいことは言ってもしかたない。昔はみんなそうだったんだよ、、、というだけですね。
それでも、鉄橋の数百メートル下流に木製橋の遺構が残ってます。今は、第二次世界大戦博物館という名前の施設の一角にあります。ちなみにこれは、JEATH博物館じゃないです。別物ですが、収蔵はこっちのほうが勝っているけど、、
これが、本物の「メクロン河仮設橋」の遺構。本物だけど、趣味の良くないマネキンが本物の良さをダウンさせている、、、
別にこういうジオラマ仕立ては嫌いじゃないけど、人形のクオリティの低さと、本物と偽物という組み合わせが、どうも、今一つ、、、。展示用に別に小さなジオラマを作ったほうが良いと思う。
ともあれ、この木製仮設橋ができたのが1942年12月。工期9か月という突貫工事で完成。仮設橋は永久橋の資材人材の運搬を目的としてかけられましたが、永久橋がなんども爆撃で破壊されたため、最後まで木製橋はメクロン橋として重要な責任を負いました。その意義は永久橋よりも重要かもしれません。映画で木製橋が取り上げられていたのは、セット制作費用のため、たまたまだと思いますが、期せずして木製仮設橋の重要さが印象つけられました。
木製仮設橋はなんども爆撃され、なんども再建され、最後は1946年の洪水で消失しました。
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