The Redang Telegraph

2017年02月21日

6500km Christmas Ride 31 洪水は楽しい??

Flood in Narathiwat

RIMG1676.JPG

宿泊地スーラターニーを出てからずっと雨。アジアハイウェイを南下しつつずっと雨。途中なんどかアマゾンカフェで気力を取り戻すものの、ずっと雨。そしてやっと魔都ハジャイに到着。ここまでくれば、マレーシアは目前。下の地図で赤丸で囲った町が魔都ハジャイ。

8.jpg

ここから魔都ハジャイの中央を強硬突破してサダオを抜けるとマレーシアの西海岸に通じる道にでて、国境はKayu Hitamです。この上の地図だと青で描いたルートがそう。一番メインのルートです。タイからマレーシアに陸路でくる日本人も少なからずいますが、主にバスや鉄道で来る彼らの99.999%はこのKayu Hitamを通ってマレーシアに入国します。ここからですと、ペナン、イポ、KL、マラッカといった大都市が一列に並んで観光にも便利。残りの0.001%はおそらく私一人です。このルートを通りません。

一人、赤いルートをバイクに乗って東南に南下します。

RIMG1665.JPG

魔都ハジャイは近寄りたくないので、バイパスを通って回り込み、パタニに入ります。

RIMG1662.JPG

このあたりは行きでも洪水が見られたところ。実はホテルを出る前にインターネットで経由地の天気や温度はあらかじめ調べておきました。何時ごろが雨が降ってない、、とか。しかし、そこまで。ネットの天気予報では、そこが、

洪水かどうかまでは!考えもしなかった。

「天気」と「気温」だけ調べた私は、うかつにも、というか、普通そんなところまでは調べないだろう、、どのていどの洪水が現に起こっているかどうか、、というには全くの無知でした。実は友達から、「タイ深南部は洪水がすごいみたいよ」という話は聞いていました。往路ですでに洪水だったので、うかつにも「うん、そうだよね、すごかったよ」と他人事のように言ってました。しかし、彼の言う「すごい」と、私が理解していた「すごい」は、全然別物。彼は洪水が起こって道路も冠水し、道という道は絶たれ、軍隊が取り残された人たちを救助して回っているという「すごい」。私のは、家が床上浸水しているが、道路は通じているというレベルの「すごい」だったのです。

下の写真は私の理解していた「すごい」。もちろんここは川でも池でもなく、住宅地で、家が沈んでました。ありえないぐらい「すごい」けれど、道路はまだまだ平気です。

RIMG1664.JPG

パタニもすごかったけど、ナラティワに入るともっとひどい。ところどころ浅く道路も冠水し始めました。高く盛り土した道路が冠水するということは、平地にある住宅や田畑はもはや池。ずーーーっと雨が強いし、体も辛くなってきているので、写真を撮る元気もなく、ここらへんは本当に写真が少ないです。

ナラティワの道路で、、モスクが浸水しているのを見かけました。もう、そこら中が浸水しているので、珍しくないのですが、、、

RIMG1666.JPG

、、、、ちょっと待った!あの楽しく遊ぶ子供たちは、、河童か?浮袋まで持参して遊んでいますが、そこはプールじゃないです。洪水で浸水したモスクの庭です。あまりの光景に、雨に濡れながらもカメラを取り出します。

RIMG1667.JPG

イエーイ!道路に向かってピースサイン。

RIMG1676.JPG

モスクの向かいの道路では、お母さんたちがバイクから降りて、傘をさして子供たちを見守ってます。水面を見てもわかるとおり、結構降ってます。いやあ、けっこう、お母さんたちも楽しそう。自分たちも子供のころは、きっと同じことしてたんでしょう。

RIMG1673.JPG

この後、いろんなところで子供たちは即席のプールで楽しみ、、お父さんは網をもって仕掛けていくという光景が次々と現れます。、、、つまり、洪水が頻繁に起こるこの辺では、もはや洪水は娯楽の一部となっている、、と、理解するよりしかたありません。なんか、すごい。まるで、台風が来ると喜ぶサーファーのようです。、、、ようです、、じゃない。実際、同じだろう。どこも車を道路に路駐させ、家財の必要なものを車に積んで、あとは軍隊の炊き出しを待つばかり、、、といった風情が漂ってます。

こうなった以上は、人の手ではどうにもなりません。深刻な顔をしていても、笑っていても事態は一緒。あとは神様の思うとおりにしかならないです。だったら、笑ってましょう。精神衛生的にも、それが一番です。
しかし、彼らは知っています。水が引いて、家に入った途端、泥だらけの家財道具。壊れた家具、流された道具、ずぶ濡れでもう使い物にならないノート、水をかけてもかけても、泥はいっこうに落ちないし、家の外で干しても乾かないものも多い、臭いはきつくて、病気が蔓延して、、、結局、そこで泣くのです。今は笑ってましょう。

こうして、ナラティワを抜けて、目指すは国境。タイとマレーシアの国境!
しかし、ここで最大のピンチ。世界中、どこでも国境とか州境とか県境とかは、川とか山の尾根で分けることが多いですが、、、タイとマレーシアの国境は、、川です。その川が、、、

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック