ガソリンステーションのお姉さんから聞いたホテルの場所。ほんの数キロだったはずだけど、見落としてしまったか?もう遅いので営業してなかったか?停電で真っ暗だったのか?目を皿のようにしても見当たりません。結局、トロトロ走って、ジェルテの町に到着。ここはマレーシアきっての裕福州、トレンガヌ州の最北端の町。貧乏なケランタン州と違って、道路に明かりがついてる!街灯がちゃんとついてる。なんか、町の明かりを見たら泣きそうになるけど、まだまだ、ホテルを探さないといけません。
ふと、目にした、、ホテルの文字。おおお、早速無理やり屋根がある場所にバイクをネジ入れて、いると、ホテルの人が寄ってきました、、、
ホテルの人「どうしたの?こんな天気の日に」
私「もう、倒れそう、、ホテルの部屋あります?」
ホ「あるある。私もバイク乗りだから気持ちはわかる。さっそく部屋を用意するよ」
ありがとう、、このホテルに栄光あれ!
チェックインをして、狭い階段を上がって、
部屋に入って、すべて脱ぐ。脱ぐ。脱ぐ。そしてシャワー、、、暖かいお湯。神様ありがとう、生きてホテルにたどり着くことができました。この時間のバジェットホテル(安宿)はレセプションの人が帰って無人だったりすることも多いのに、しかも、こんな天気で、、、ちゃんと受付の人がいて、しかもその人はとても親切で荷おろしも手伝ってくれて、、ここでこそ、泣くべきシーン。
これまで10日以上旅行で、毎日洗濯して、毎日乾かしてたので、換えの服はちゃんとある。もう明日には家に帰り着くと思っていた昨日だって、ちゃんと洗濯してたのが良かった。洗濯は旅生活の一部で毎日洗濯しても苦になりません。
ホテルの下がレストラン。チェックインのときに食べるものとか頼んでおいたので用意も早い。しかも、おいしい。
外は雨だけど、乾いた服。暖かい食事。そういえば、お昼ご飯は抜きだったなあというのを思い出しました。なんだか、我が家に帰ったみたい。
こうして、バイクもきれいに拭いて(これも毎日なのでそんなに気にならない)、びしょぬれのものは乾かして、、とくにGPSバッグ。今のところ、バイク本体の次に大事なのは、GPSだし。マレーシアに帰ってきたから、最新の地図がちゃんと入って言うこと聞いてくれる。でも、防水じゃないからGPSバックの防水性だけが頼り。
こうして、乾いたところで寝ることができました。
ありがとう、神様。
バイクも濡れずに済むし、、、
ホテルの人がやってきて、自分のバイクを見せてくれて、この時期のツーリングは大変だよなあ、、といいながら、
「そういえば、このすぐ先も川が決壊して通行止めだよ」
、、、と、ポロリ。このときは、それが、どれだけの意味を持つか理解できなかったのです。が、これが、こんな国境での辛い迷走の今日など、まだまだ「予定通り」だったといえるぐらいの運命が待っていようとは思いませんでした。これまではまだ予定通り赤い線のルート。しかし、翌日は、青い線の迷走と超迂回路が待ってたのでした、、が、この時はそれを知る由もありません。

ともかく、この日は翌日のことを知らず、安堵のうちに寝ました。知ってたら寝られなかったかも。
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