Going Home acrossed the Malaysia.
洪水を逃れてホテルについて、シャワーを浴び、乾いた服を着て、ご飯をたべる。生きて切り抜けられた数々を思うと、こんな幸せなことはありません。日常、本当にこんなことを考えることはまずないので、旅は勉強だということの一環ですね。
落ち着いたらマイルを確認。441マイル=710km、、雨と洪水の中、よく走ったものです。これだけを無事故ですから、十分に神様ありがとう、、と言わねば。
ちなみに、マレーシアとタイの英字ニュースで洪水被害を確認。うーん、大変なことになっている。しかも、驚いたのが、日本語のニュースでも、「タイ南部からマレーシアにかけて大洪水」と出ている。全国紙にも、ネットニュースにも、この洪水が載っている。でも、ここに日本人が右往左往しているなんて誰も思わない。というか、普通の人はそもそも近寄らないと思う。しかも、こんなシーズンに。バカ丸出しだけど、なんとかしないといけない。
地図でみると、今居るのが緑の丸。目的地は赤い丸。距離はざっと300kmぐらい。しかも、途中の青い丸から赤い丸まで青の線は 高速道路で、ほぼすべて高架の上を走るので洪水とか越流とか無縁。今いる緑の丸から高速入口の青い丸まで、だいたい50キロぐらい。一旦高速に乗ればあっという間に我が家です。
、、、、ということで朝もたいして早起きもせず、窓の外を見て、、まだ暗いのは勘弁。前日の暗い山道がトラウマになっています。まーったく前が見えない(バイザーは拭いても泥と油まみれだし)うえ、ホワイトアウトの横殴りの雨の中、街灯一つない夜の山道を走ったとのだから、ホワイトアウトというかブラックアウトというか勘で走ったというしかありません。まだ、気が付かずに冠水に突入した怖さが身に沁みてます。
夜が明けても、暗い。雨が降っているから。そりゃ、そうか。根拠のない「翌日になればすべてが好転する」という思い込みはここで粉砕され、ホテルを早々にチェックアウト。少し前にいくと、、、いきなりダメ。
あああ、これがホテルの人が前の晩に教えてくれた、「この先が洪水で通行止めになっている」ってやつか!
この写真は、この場所のものです。家まですぐそこというのに、、いかんともしがたい。
バイクを止めて考えた、、
この洪水箇所はこれまでの、越流とか堤防決壊とかと違って、川そのものが橋を上を越えて横切っているところ(もちろん橋の下も流れている)。道路の路肩はありません。もともと橋なので、橋から流されたら、川に落ちるだけ。しかも、流れも、川そのものの圧力があって、ものすごい迫力。前日の堤防決壊と引けをとらない地響きがします。。。無理。これは無理だ。距離は短くて何とか頑張れば、家まですぐな気がするけど、、、君子危うきに近寄らず。か。。橋が流される可能性だってあるし、実際ナラティワではコンクリートの橋が流されて崩壊してるのを見たし。
この氾濫を越えても、その先には川が無数にあります。これから先高速入口まで50キロとはいえ、どのぐらい川があって、それがどんな状況かわからないと、行ったはいいけどとても越せない氾濫があって、また引き返しても、ここでまた止まってしまう。時間が経つと川の水が引いていくどころか、どんどん水嵩が増えているし、これから雨がやまなかったら、いかんともしがたい。
試しにこの地点の手前から道路を脇に入り別の橋を目指しますが、、
どこも似たようなものだし、この先にもっとひどいのがあるかもしれないと思うと、冠水をつっきる気にはなれません。しかし、他の方法といえば、、、、地図で書いた赤い線。つまりマレーシア半周するということ。
たとえていると、千葉から東京に行くのに川が氾濫しているので、千葉から太平洋岸を一旦青森までいって、そこから日本海岸をひたすら走り、新潟を抜け、金沢までいって、そこから名古屋を目指して南下。名古屋から東京に行く、、、というのと距離も大変さも変わりません。千葉から東京に行くぐらいの距離なのに、そこまでするか、、、
いや、そうしましょう。それ以外、方法はないようです。こんなに大回りしなくても途中で近道する道はいくらでもありますが、洪水情報を確認すると、ケランタン州内陸部、パハン州内陸部も海岸線と負けず劣らず氾濫しているようです。だから、こーーーんなゴージャスな迂回路しか確実な方法はありません。。。。
あと、すぐそこなのに、50キロで高速入口なのに、、迂回して1000キロ走るのか、、まだまだ迷ってます。
でも、やっぱり迂回しましょう。。
こうしてともかく矢印の前日通過したBukit Bunga国境まで山道を後戻り。雨が小降りになり、そして止みはじめ、周囲も明るい昨日の山越え。昨日の苦労した山道も水の泡?いえ、これを越えなければホテルが無かったはずなのでこれはこれでよかったはず、、とか、昨日のルートとは逆走しながら思います。
山の間に、こんな町があったんだ。気が付かなかったけどそこそこの町があって、朝ごはん。これから覚悟を決めた、大迂回路を始めるのだし。
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2017年02月28日
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