グレード2のエグザムが終わったらやりたかったこと、、それは新しいバイオリンを手に入れること。
ともかく、マレーシアで入手したいのは、マレーシアの通貨の価値が目減りする一方なので、円に交換するより、マレーシアで買えるいいものを手に入れたかったから。
それに、今のバイオリンも悪くないけど、、、前に良いバイオリンを試奏したらあまりにいい音だったので、愕然としたこと。試奏は絶対やめた方がいいです。値段の高い奴は良いに決まってるし、音を聞いたら欲しくなるに決まってるから。。。
今のバイオリンは、、高校の(おそらく吹奏楽部員向けの)団体購入向け製品です。なんでそんなことが分かったかというと、ケースのポケットの中に目立たない内ポケットがあって、そこに「保護者の皆様に、、、」から始まって、楽器メーカの学校向け団体購入部門の名前で終わっている手紙が折りたたんで入っていたから。身も蓋もない、、、
ま、いっか。先月ジャスティン先生に頼んだら、ラマダン明けの休暇の後に届くよ、、というメッセージが帰ってきて一日千秋の思いで待ってました。そして、今日、受け取りに音楽教室まで。
今までのバイオリンより4倍も値段が高いのに、そのボロというか枯れかたにショック。あんなに清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ったバイオリンが、こんなにボロいとは、ありえんでしょう?マジですか?今までのものがピカピカして、新しいのがシミがあるような光沢のない、、ありえん。
しかし、ジャスティンは音も良いし、すごく気に入っているよう。だったら、お前買えよ。。とは言わず、「なんか、ボロくない?」と聞いてみました。すると、「何言ってるんだ、バイオリンはボロいほうが偉いのだ。いかにも新品といってピカピカ光ってるのはダサい。」、、え?そういうもんなんですか?
「バイオリンはボロければボロいほど偉いのだ。これの制作はお前の今持っているのと同じく2012年。だけど、ニスで、わざとダメージ加工を施してボロくしたのだ。このボロさ、、いい味だしてるよなあ、新品なのに本当にボロくにしか見えない、、、」
マジですか?わからん世界だ。
まあ、何百年も前のバイオリンほど値段が高いし、そういうものかもしれない。しかも私の新しいバイオリンは新品じゃなくて、中古。前に一人所有者がいたらしい、そして、そのおかげで半額になっているとのこと。そっか、随分値段がするのに、それでももともとは倍だったのか。。なんか、嬉しくなります。
ラーセンの絃を今までのバイオリンから、新しいボロいバイオリンに張り替えます。テールピースは今までのアジャスターに付け替えずにそのままにしておくように先生から指示。どうして?と聞くと、「真ん中のダイヤモンドがカッコいいから」。そういうもんか?ジルコンだけど、、まあ、いいか。
そして、苦手な張り替えも終わり、、
E線のエンドは前にジャスティンが言っていた、2分割テコ式でない一体型のボールエンドアジャスター。そっか、このことか。でも、全弦にアジャスターがあるテールピースのほうが楽でいいのだけど、ジャスティンのこの指示は、見た目、初心者っぽいから?(見た目だけでなく事実初心者なんだけど)いつかは糸巻きでのチューニングに慣れないといけない?という旨のことかな。
弾くと、前よりずっと音がいい。バイオリンは弦が良いと3割がた音が良くなります。私はバイオリンの良し悪しはわかりませんが、弦の良し悪しはわかります。実際の押さえる指との相性もあるし。
こうして、ともかく、今日から君は私のもの。お互い頑張りましょう。ちなみにこれまでのバイオリンはジャスティンが売り先を聞いてみてくれるそうです。これぐらいのレベル(つまり高校生がちょっと慣れた頃に使うもの?)のものはマレーシアにはあまりない、、初心者向けの超低価格か、一生ものの高価なものの2種類しかないので、きっとすぐに売れるだとうとのこと。早く売れて、なんぼか新しいバイオリンの出費の穴埋めにしたいです。
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