The Redang Telegraph

2017年12月18日

Expo Negaraku 2017 (1) マレーシアの凧は、今や遊び用には作られてない

Visited Expo Negaraku 2017 twice. This was a month long expo and exhibition on the DM changed a lot.

IMG_3952.JPG

マレーシアの首都KLの、そのまた中心のムルディカ広場で行われているのが「私の国」エキスポです。入場無料だし、期間は1か月以上あり、絶対に外してはならない目的地。私は2度行きましたが、広場での催し物は違っていて行く価値あり。

この日はマレーシアの凧がフィーチャリングされてました。ちなみにこのおじさんの持っているのはWau Bulan型の凧です。

IMG_3981.JPG

マレーシアの伝統的な凧。これはマレーシア航空のロゴマークになってたり、、

75CC23A0-367D-41BD-AB7A-CA206215E841.JPG

商店街のアーケードになってたり、、

IMG_3992.JPG

マレーシア観光で、この凧を外すとけっこう残念なことになります、、

IMG_3954.JPG

、、が、その割に売ってません。観光客がお土産として買っていくようなお店にはあるのですが、実際ビーチで凧揚げとして遊ぶ、、用にはこの型の凧は無いです。西海岸でも、東海岸でも、凧揚げで遊ぶのは、普通の日本で言うところのゲリラカイト。しかも、デザインも今風(カンフーパンダとか)で安価。

IMG_3501.JPG

じゃあ、マレーシアの伝統として祭り上げられている、この凧はどこにあるの?

IMG_3957.JPG

正直に言うと、博物館では普通に見ることができます。それ以外では、今回のようなエキスポとか、正式なお祭りとか、、、そもそも、庶民が普通にこの凧あげてないです。揚げるのが難しいのか?実は以前、去年バイク仲間がクランタン州の観光キャンペーンに呼ばれて行って(スルタンも来るような重々しいイベント)、凧揚げがスケジュールにあってみんな「あの凧が揚げられる!」と心待ちにしてたのに、実は渡されたのが安っぽいカイトで落胆したそうです。スルタンが来るのに、あの凧じゃないんですか?ありえんだろう。あのスルタン、、今は国王なのに。

148F67C5-F506-4497-BDD4-EF06D2E719F9.JPG

、、というぐらい、ご庶民には縁遠い凧です。民芸品としての価値、歴史的な価値しかない、、凧なんて、凧じゃない!あのなあ!凧というのがガキが汚したり破ったりするけど大騒ぎして楽しむもんだよ!それが、「博物館にございます」、、なんて澄ましてるなんざ、ふざけすぎ。バカにするのもいい加減にしろ!なにが国のシンボルでございます、、だよ?だいたい、そんなんじゃ、凧に申し訳ないだろう。凧は普通に揚げて楽しむもんだよ、、

2DCFC107-5BC3-4E3B-8541-4E12984470BB.JPG

マレーシアだって、凧が大切、マレーシアのシンボルというのなら、あの凧を飛ばせ!飾るな!凧は空を舞ってこそなんぼのもの。輸入物の安価なカイトを駆逐して、マレーシアの伝統凧をもっと揚げるようにしてこそ、マレーシアのシンボルというものでしょう。ぜひ、マレーシアの凧を檻から放ってください。

もうひとつ、この凧が普通の遊びに使われていない理由として考えられるのは、以前に紹介したマレーシア弓道の弓がマレーシアの弓でなくて韓国の伽耶弓であることと同じ理由。つまり、マレーシア伝統の凧職人は単価の高い工芸品として凧を作るのに専念して生産量も少なく、手作りで単価が高い。つまりマーケットにほとんど流通していない、、それで安価で遊ぶ用途の凧がなくなった可能性がたかい。じゃあ、安価なビニル製のマレーシア伝統型の凧を大量生産すれば良さそうだけど、新たに工場を作って云々より安価な中国製の洋凧を輸入したほうが楽。。。というわけさ。

さらに学校とかで手作り凧を教える授業とか無いし誰も作れない。こういう、流れは発展途上国にありがちでマレーシアだけの問題ではないと思う。残念ながら。ある意味、日本の伝統が生き残ったのは奇跡みたいなものかもしれない。

| クアラルンプール ☁ | Comment(0) | Education 教育学部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。