シディカランへの山道に入るちょっと前に、ちらっとトバ湖が見えました。
地図に赤い矢印をつけたところです、、、

しかし、写真は撮ってません。今から考えると「あそこで写真撮っとけばよかったのに」と思うのですが、絶好の撮影ポイントはすべてお茶屋さんが立ち並んでいて、ようするに「写真を撮りたければ飲み物頼みな、タダじゃあ撮影できねえぜ」というシステムになっているのです。
日本のように展望台があって、、とかいう公共心は全くありません。風景は金儲けの一部。ちょっと、ムッとして、ま、この先、どっかで湖が良く見えるところで写真とろう、、とか思って先に進んだのが運の尽き。
この後、道路は大きく湖から逸れ、もう見れない、、、OMG。あのお茶屋さんに入っておけばよかった。大失敗、、ということは後から思うことで、その時は、そのうち湖が見れるだろう、、と、ずーーっと思いながらバイクを走らせました。後から気が付くことが多すぎ。
シディカランをすぎると、渓谷、、道路の両側は山でトバ湖が見えるどころの話ではありません。道路は渓谷の中腹を通ったり、谷底を渡ったり、渓谷の頂上を走ったり、、、でも、ほとんどが中腹。
この渓谷こそ、知る人にとっては超有名、知らない人は全くどうでもいい「スマトラ大断層( the Great Sumatran Fault)」です。どっから見ても渓谷ですが、これは大断層で、宇宙からも見れます。

トバ湖の西をまるで古い傷跡のように走っている線が、大断層で、私が走った渓谷の道。ついでに言うと、奥の山はみんな火山。赤い線が大断層で三角が火山です。「スマトラ断層」のWikiでの紹介はこちら。図版もWikiのものです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%A9%E6%96%AD%E5%B1%A4

スマトラは地震の巣で、大津波を引き起こした2004年のスマトラ沖地震も、この断層の沖合で発生しています。ともかく、数年に一度は大地震がくるという危ない場所の、そのまた大断層の上を延々と1500Kmも走ったわけですから、地震があればどうなっていたことやら。
ちなみに、スマトラ断層は英語でThe Great Sumatran Faultと言います。Faultといえば、普通は失敗、欠陥、誤りという意味ですが、なるほど辞書を開くとたしかに断層という意味もありました。私的にいえば、あのトバ湖がちょびっと見えたところで写真を撮らなかったことが、「Sumatran Fault」。
しばらく走ると、いろんな村々がでてきますが、そのひとつで、なにやら、大勢の人達が道路まで溢れてます。なんだろう?
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