
もう、ずーっと古いアルバムから写真を剥がしてはスキャンして捨てる、、という「全写真デジタル化」作業を続けているのですが、今日は新たな発見、、、発見というか驚き。

古いアルバムの中にあったのか、何十年も前の墓参りの写真。それだけなら、まあ、懐かしいね、、で済むのですが、、。思わず注目したのが墓石の下の方に彫られていた「家紋」。。。違う、亡き父から聞いていたうちの家紋と違うぞ。

私が父から聞いていた紋は、「うちは、丸に剣花菱だよ」ということでした。花菱は4分割された菱形で、縁取りを花柄にしたもの。四弁の唐花菱ともいいます。
手元の家紋帖をみると、、こんな感じ。そうそう、これこれ。うちの盆提灯もわざわざこの紋を頼んだもんね。
しかーし、墓石の紋は違ってた。花びらがハート形なのだ。つまり、菱形になってない!うひー、菱形じゃないから花菱じゃないし、ハート形、、、。ああ、びっくり。でもって、これって片喰(かたばみ)紋だよな、、と、おもって片喰で探すと、、あった。
片喰はあったが!花弁じゃない、、葉だ、でもって葉は3枚で成り立っている(三出複葉)。いや違う、花菱と間違うぐらいだから葉は4枚?めずらしい四葉だよ。しらべると、片喰の葉は通常3枚。クローバーと同じく4枚あるのは珍しい「四葉のかたばみ」。通常、3枚の片喰紋だけど、そこはさすがデザインの世界なので四葉もあった。
しかーし、ちょっと違う。うちは、剣花菱にすっごい似ている、「剣四つ葉のかたばみ」。家紋帖には、「四つ片喰」というのと「四方片喰」という四つ葉の片喰でもちっとデザインが違うのがあって、じーっと考えたけど、、うちは、四つ片喰のほう。でもって、剣が入ると、、
丸に四つ剣片喰(まるによつけんかたばみ)
、、ということで、この記事の一番上のものが墓石に彫られていたものでした。
うーむ、うちの父の目も誤魔化されたか?あるいは祖父も誤魔化されていたか?
一般的なのは花菱のほうで、片喰は少数派。
ちなみに、カタバミとクローバーはすごく似ているので混同されやすいですが、別物です。なかには「四つ葉のクローバー」をデフォルメしてデザイン化されたものが、じつは同定すると「四つ葉のカタバミ」になってるじゃないか!というのもあります。カタバミとクローバーを混同しないためにも、デッサン力が必要なのだよ。葉の間に白い線がついているのは、クローバー。でもって、クローバーより、ハート形で可愛らしいのが、カタバミ。「あ、四葉のクローバーみつけた!」というのかなりが実は四つ葉のカタバミです。フリーデザイン素材とかである四つ葉のクローバーのデザインのほぼ全部、、四葉のカタバミです。

でもって、カタバミは雑草で、しかも繁殖力が強く、踏まれても摘まれてもしつこく生えます。そのため、踏まれても踏まれても立ち上がるところが良いということで「家紋」特に武家の家紋に抜擢されてきたそうです。そっか、ご先祖様ありがとう、おかげで子孫も踏まれても踏まれても頑張れそうな気がします。「幸せの四つ葉のカタバミ」で、いいじゃないですか。
ともあれ、間違えても気にしないこと。うちの父も間違ってましたし。
こういう細かい違いを防ぐためには、家紋帖とか植物図鑑とかが必要ということですね。それに、違ってる?と気づく心か?

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