the Gn. Muria telepraph

2019年06月07日

生涯現役は、生涯懲役とは考える人はいないの?

「生涯現役時代」というのは、よく考えられた言葉だと思う。まさに、日本人好みな言葉だし、現役であることの素晴らしさを言う人は多くても、この言葉に真っ向から異を唱える人って?、、きっと、非国民扱いされるだろうな。

現役とは、、「現在兵役」の略。この現役という言葉は、徴兵制と深く結びついています。
昭和2年に公布された兵役法により、国民男子は兵役につく義務があった。兵役の種類として、

1 常備兵役(現役と予備役)
2 後備兵役
3 補充兵役
4 国民兵役

の4つの区分です。このうち、在営(駐屯地にいなきゃいけない)義務があるのは、常備兵役のうちの「現役(現在兵役中)」のみ。あとは、自宅にいて普通に仕事をしててもかまいません。が、、、現役は、いっさい切り離されて兵務に専念。でも、常備の予備役と後備役のひとは、いったん呼ばれ(召集令状)たら入営(駐屯地に入って)して兵務につかないといけない、こうして呼ばれた兵隊さんは現役兵と違って、応召兵と呼ばれます。

徴兵検査があって、合格したものは2年の現役の兵隊さんになります。兵役義務がおわり、除隊すると、予備役(5年ぐらい)、そして後備役(10年ぐらい)とつづきます。ざっくりいうと、17年ぐらいは兵隊勤め(入営してなくても)ということか。赤紙とか召集令状とか呼ばれるのが来て、「行ってまいります」として入営する人は、応召兵。現役が終わってるから年齢も高く、奥さんや子供もいて、、という悲痛な状況です。

ところで、

役とは、政府が人民に課す労務で、兵役のほかには、有名どころでは懲役だね。政府が物品に課するのが「税」、で、人に課すのが「役」。時代によって、言葉の意味は違ってくるけど、まあ、だいたいこんな感じ。


まとめると、「現役」とは、家や故郷、キャリアや専門、家族や友人、こういった普通の人が幸せに感じる多くのものを切り捨てて、営舎と呼ばれる隔離された場所で、自我厳禁、絶対服従の上官や古参兵から、陰湿ないじめや体罰をうける。給与はあるがほとんどないのと同じぐらいの額。しかしそれに文句を言ってはいけない、お国のために名誉なことだと教えらられる兵隊さんのこと。いちばん下っ端で、使い捨て。バイト並みで社員ですらありません。非正規です。


これが昭和20年11月まで続いた兵役法による「生涯現役」的解釈。多くの徴兵忌避者がでるのも納得でしょ?
これが、いまや亡霊のように復活して、死ぬまで現役でいろ!と、いうこと。

もう、現役の意味を調べただけでも、生涯現役って!、、うんざりするような気分にしかなりません。生涯にわたって政府が国民に義務付けている労役、、、、、、ほとんど終身刑か?とか思ってしまう。もちろん、いまどきの人は私と違って現役に兵役を重ね合わせません。でも、もともとはこういう意味なんだよ。ま、私のように考える人のほうが圧倒的少数。


ちなみに、軍人は正式には将兵ともに含みますが、一般的な概念として職業軍人ともいわれる通り、尉官以上の士官。兵隊とは曹以下という感じで、士官(正社員と管理職)は現役を経ません。軍組織の入り口が違うのです。だから、管理職の現役というのは、言葉の綾。本当に現役っていうのは非正規の下っ端だけ。

でもね、政府が現役という兵役法の用語を使ってくるのは、本当に意味があるのだよ。なんせ、役を指示できるのは政府の専権事項だから。現役指示。太平洋戦争時代では、現役除隊で即日応召と、つまり戦地から返さないのが普通になりました。応召兵でも再応召ですしね。延々と死ぬまで現役です。戦線のいたるところに散らばる先人の遺骨が「生涯現役」を物語っています。

べつに今の時代、職業選択の自由というのがあって、政府が役務を課してくることができなくなりました。でも、世間と言う名の同調圧力では「無職」への根強い偏見があります。とくに若い人の無職はもはや犯罪扱い、、、バカな、、

こういう、労働信仰が強いところでは、生涯現役という言葉はすんなり受け入れられるのでしょうが、別に、それは、政府によって「定年後の年金制度は破綻したので、各自が働いて食いつなぎなさい」というだけのこと。各自が働きやすいように会社に働きかけしてあげるから!という優しいお言葉。これに、「仕事人間万歳。遊ぶ人間は敵、趣味は敵、仕事以外に何をしていいのかわからない人がえらい人」として存在できるという環境が整って、この令和の時代が「生涯現役時代」として動いていくわけですね。

わたしだって、仕事しているよ。しかも、子供のころからなりたかったことで、仕事は楽しい。
60歳になっても老後のお金が無ければ働くという一択しかないし、そういう状況が続けば死ぬまで働くしかない、、でもね、それでも、政府に偉そうな顔して「生涯現役」なんて言われたくない。政府が年金破綻をこういうことばで繕っているのをなんで唯々諾々と受け入れないといけないのか?わからん、反骨も気概もある国民だったら大暴動間違いないんだけど。

わたしは、「税」も「役」も、懐疑的ですからね、生涯現役とかいわれると、「おい!またんかい!」とか思ってしまう。もちろん、年金をもらう代わりに生涯現役で得たお金から、各種税金も払うことになる。政府の二重取り的、ぼったくり的、な、すばらしい、生涯現役。

| クアラルンプール ☁ | Comment(0) | Social Environment 社会と職業の部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。