明日はイスラームのお祭り、犠牲祭。イスラームで2つあるお祭りのうち、「大祭」と呼ばれて、最大のお祭りなんだけど、、だいたいのところで、小祭である断食明けのお祭りに規模で負けてたりします。
それというのも、断食はみんなが参加して、しかも1か月もあるから、終わったとたんにはじけるお祭りとなるのです、、、が、犠牲祭は基本、巡礼、、ハッジに行った人がやるもの?という他人任せな発想があって、巡礼に参加してない人は、乗り気の無さがある。もちろん、そんなことない。巡礼に行こうが、行くまいが、みんなで心して預言者イブラヒムのひそみにならう!
しかし、我が町ジュパラのイスラームのお祭りの習慣はすこし他の場所と違います。たとえば、サウジとかほかの国でも、お祭りの休暇はお祭り当日の前後数日とかが普通なのに、ジュパラでは、お祭りの前日まで普通に仕事をして、お祭りの当日をふくめて10日休みです。お祭りの休日はお祭りの後のみ。これは地元の人が地元で暮らしているので、帰省というのがないからだと思う。休みの最終日はビーチで大謝恩会です。そのため、ビーチに行く道が超混雑する。
そして、犠牲祭。盛り上がる、、不思議に断食明けより盛り上がる。まず、巡礼の初日に大謝恩会があります。犠牲祭の数日前になりますが、この日は町の広場でガムランとかワヤンとか屋台とか大変な賑わい。そして、巡礼の間中、ずっと休み、、そして犠牲祭の当日となって、祭りの後はまた10日の休み。だから、休みの日数でいうと、断食明けの祭りより長くなる。
まあいい、、それぞれの村にはそれぞれのしきたりがあるというもの、、
で、、、
、、、可哀想なのは犠牲になる、動物たち。お祭りの犠牲となるのです。うーむ、もちろん私もお肉を食べてるから、どこで屠られるかの違いではありますが、目の前に犠牲用のヤギ売り場ができるとなると、、心があんまり穏やかではないです。
この売り場ができて、夜になるとヤギの慟哭でまんじりもせず過ごしたのですが、明日は犠牲祭。ここにいるヤギで明日も命があるものはほぼいないはずです。ヤギを買いに来る人も急に増えて(自分ちにヤギを置いとくスペースがないから直前購入ということになる)、ヤギも興奮していつもよりも慟哭しています。ふーーー、、、
ところで、このヤギ、、、すごく変な顔をしています。ふつうヤギというと、こういうの?ちょっと耳が長すぎるけど、、
しかし、大きなヤギ、、ポニーぐらいある。このヤギの顔は正面から見ると細いが、横から見ると丸くてでかい。海のマンボウを思い浮かべてください。でかすぎて、とてもヤギとは思えない顔。悪魔がヤギの顔しているタロットカードとかあるけど、あれよりも怖い、悪魔もびっくりというぐらい変な顔。調べると、ダマスカスヤギ、あるいはシャーミーというらしいです。なるほど中東系なんですね。
ダマスカスヤギはジュパラの普通のヤギではありません。ふつう、そこらへんにいるヤギは、アルプスの少女のユキちゃん的な、ありがちなヤギなので、このダマスカスヤギはいったい誰が飼っているのか?ふつうには見かけない?しかもでかいから(ポニーぐらいある)危なくないか?顔は怖くないか?わからん、、、ただ、ユキちゃんだと犠牲にするには忍びないが、悪魔だとまだいいのか?顔がわるいと損なのか?、、、いろいろと、考えてしまいました。
ともあれ、今晩も哭くんだろうなあ、、、辛いなあ。
ちなみに、看板の絵と実物は全然無関係です。しかも、牛はいないし。
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