ジャワにイスラームを広めたとされる9人の聖人、、ワリソンゴ。彼らのお墓参りをするのは、ジャワに住むムスリムの多くの楽しみの一つ。うーむ、楽しみか?信仰心か?その動機は微妙ですが、なにはともあれジャワの観光といえば9聖人のワリソンゴ廟参り。もっとも、いくら土地の人に親しまれた観光とはいえ、日本人でワリソンゴ廟参りをする人はたぶん居ないんじゃないかな。私は?好奇心の塊だから、ジャワ人が「なぜワリソンゴ廟参りを行うのか」という気持ちを知りたいから、、というのが動機です。
これまでに4人のお墓参りをしてきました。いずれも私の住むジュパラから西の方角です。
最初が、ムリア山のてっぺん近くにある、スナンムリア廟。そして、2箇所目が我が家からバイクで1時間ぐらいのスナンクドゥス廟。一番近いところが2番めなのが自分でも不思議。そして、ドゥマ市のスナンカリジャガ廟、4人目が先月チルボンにて済ませた、スナングヌジャティ廟。
上のTシャツの、、私は「9人の爺様付きの嫌がらせお土産Tシャツ」と呼んでいるものの、右上から縦二人。左下から縦二人ですね。これじゃあ、縦も横も斜めも3つ取れてません?あ、ゲームじゃないですね。ともあれ、これから東方の5人の廟を参りましょう。

地図で行くと、トゥバンのスナンボナン廟、ラモンガン県の北の果てのスナンドラジャト廟。そしてスラバヤの隣グレシック市には2人、スナンギリ廟とマウラナマリクイブラヒム廟があって、スラバヤ市内にはスナンアンペル廟。
面白いのが、9人全員がジャワ島北岸にお墓があることです。中部ジャワ州なんかジャワ島南岸のほうが栄えてるのに、、、。まあ、ジャワ島にイスラームが広がった頃は、ジャワ島北岸が政治の中心地で、群雄割拠したのも北岸中心なんですね。今は寂れているところも多し。ところで、祀られている聖人本人と墓所の関係ですが、ほとんどありません。聖人のお弟子さんたちの権力闘争みたいなもので、力があるお弟子さんが、自分の地元に先生の遺体を引っ張ってきたかんじ。中には遺体を分断して別々に祀った、、というのもあったみたい、、ひえーー!
それに、チルボンのスナングヌジャティのところでも書いたけど、この名前は諡号です。生きていたときはこんな名前ではありません。
まあいいや。ともあれ、
実際は1回の旅行で5人全員を回ったわけでなく、2回に分けてトゥバン地方の2人、スラバヤ地方の3人と2ヶ月ぐらいの間隔で回りました。
イスラームの大巡礼を行った人には慣習で「ハッジ」と称されるのですが、ジャワのワリソンゴ9人の廟を完遂した人はなんと称されるのか?いろいろ聞きましたが、、称号は無い、、、まあいいや。Ziarah ジヤーラというのが聖人廟参りを表す言葉(元はアラビア語)なので、名詞変化させると、「アル=ザーイル」「ムザイイル」「ムザイイラーティー」「ムスタズィール」とかが良さそう、、勝手に名乗ろうかなあ。
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