
ANAのインフライトムービーはすごく期待してた。で、1917。
「命をかけた伝令」という例によって長い説明っぽい邦題が、英語の「1917」のシンプルさを台無しにして、足で踏みつぶしたかんじ。どうして、こう、日本における洋画の邦題がつまんないのだろう。驚くほど。
、、まあいい。内容は、、、えーっと、内容なんて無いも同然。もともと、全く宣伝もあらすじも知らなかったけど、驚くことが何か所か。途中でインドのシークがでてきたけど、あのタイミングでシークなんてでてくるはずない。黒人もでてきたけど、英軍に?一人が混じるって感じで?それもありえない。そもそも、英軍指揮官はバカばかりで部下の命なんて屁より軽かった。とちゅうで、「指揮官は意地だけで死の突撃をやりたがる」といった将校がいたから、てっきり、伝令の指令書をうけとった指揮官はそれを破り捨てて攻撃を敢行して死体の山を築くものだと思ってた。がっかり。しかも、おどろくことに、おんなじことがWikiに書いてあって、まるでWikiを見てから書いたような文になってしまったのがさらに残念。
おなじ第一次大戦の伝令をあつかった「ガリポリ(邦題は誓い)」のほうが、まだまし。題はわからなかったけど、陸上のメダリストがただ死ぬために突撃させられた映画がよかった。総じて、第一次世界大戦の英軍は、どうして勝つことができたのか不思議なぐらい人命軽視だった。
全編ワンカットで撮影したように見えるというのが、最大のセールスポイント。つまり、内容より見せ方、技術、テクノロジー。いまや、CGを使ってる、使ってない、そのほか技術や見栄えを気にしているのが英米映画で、内容なんてだれも気にしてない。そんなの映画じゃない。
それに比べてインド映画のSuper30は良かった。泣けた。そういえば、前にはPad Manでも泣けたし、ハリウッド映画より、よーっぽどインド映画のほうがおもしろいと思う。Super30は実際の話を基にして、脚色を加えているけど、伝えたいメッセージはがんがん伝わるし、笑えたし、泣けた。なんだか、いい映画をつくったぜ、、という自信にあふれてる。

これまでにいろんなインド人にであったけど、<かたくなに夢を信じてる>ひとは多かった。ほとんど、いや、まったく根拠のない自信過剰な思い込みだけど、あれが、インドの強みだと思う。信じることの強さ。
現実のアーナンダはこの方らしい。ぜひ、ビハール州に行って、彼にあってみたい。会ってみたい。会ってみたい。いまの私の「あってみたいひとNo1」。ちなみにインド通によると、スーパー30はインドではよくしられていて、その話にあんまりヒネリもなく映画にしただけでは面白くない、、という評もあったけれど、私はまったくスーパー30のことは知らなかったので、新鮮だった。
ポスターは300のパクリ?とか思った。たぶん、300のパロディだとおもうけど、映画は真面目そのもの。泣けるよ。
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