そういえば、私はどうしてサラリーマンになりたくなかったのか?
私の父は、たしかバス通勤だったです。家から職場まで30分もかからないところに住んでいたし、なんなら歩いても通えました。
まあ、地方都市なんてだいたいそんなものです。しかも、電車はそんなに混みません。
じゃあ、毎日満員電車に乗って、、とか、同じ仕事して、、って発想は、どこから来たかというと、たぶんテレビですね。ああ、東京じゃあ、こんな生活なんなんだ、、、とか。高度成長期の山手線なんてほんとうにひどかったし。テレビの刷り込みかなあ。
どっちかというと、サラリーマンになりたくなかったというより、独立心が強かったから、独立して働きたかったんだと思います。
その独立心とは、小学校のころ学校の図書館で得た猛烈な「国とか社会とか会社とかは嘘ばっかり」という結論から来ています。
だいたい小学校3,4年生頃の男の子って、なんかオタク的に没頭することが多いです。たとえば、電車の名前とか、野球の選手とか、ヒーローものとか、、ウルトラマンとか仮面ライダーとかのカードを集める子供が多かったです。しかし、そのころ、私は全然そんな、みんなが熱中していることに興味がなかった。本当にいまの自分がびっくりするほど、そういうありがちな没頭はなかったです。でも、もちろんオタクでした。それも、変な、、「戦史オタク」でした。まあ、世の中ではマイナーですが、誰もいない!ようなオタクじゃないです、、今では。でも、昔は超レアでした。真珠湾からはじまって敗戦でおわる太平洋戦争に関する本は図書館で読みあさりました。なんなら、生きて体験しているひとがまわり中にいました。私が小学生頃、親世代はみんな戦時中を生きていた。私は戦後17年後に生まれましたから、17歳以上の人はみんな戦争体験者だったわけです。
そんな戦史オタク小学生が得たことは、最初に「国は嘘をつく」でした。大本営発表なんて嘘の塊。なにからなにまで嘘で塗り固めてました。そんな嘘で、、「国民は簡単にだまされる」が2番目に学んだことでした。まあ、もう20年ぐらい振り込め詐欺があるのに、今でもだまされる人の多さを考えればそんなもんでしょう。そして3番目に学んだことは「私利私欲と無知蒙昧な国民が政府の嘘に先導している」です。扇動じゃないです、先導です。
暴走する軍部のまえに、戦争でもうけたい私利私欲のかたまりの国民と、人の成功を嫉妬したりストレスが高まっている破滅願望のある無知蒙昧な国民が戦争意欲をもり立てていました。日露戦争の時の日比谷交番焼き討ち事件とかがそうですよね。大震災のときのデマや嘘だって国民のなかから生まれているし。軍部だって政府だって国民が「否」といえば、まだ機運が盛り上がってないということでやめるのですが(軍部はおもわれているほど強固じゃなくて、わりと世論とか空気に左右される意志薄弱な組織だった)、国民の一部が尖鋭化すると、「ほら、国民も望んでいるし」とか自信がついてくる。だから、小学生ながら「破滅願望のある国民って多かったんだ」と思ったのが3番目です。
結局、戦争というのは、「破滅願望のある国民」「嘘つきの政府」「だまされる国民」が相乗効果でやってたんだ、、というのがオタク的な理解でした。
戦史オタク小学生は中学生、高校生になっても、たいして変わらず、そのまま。国は嘘をつく、、が高じて(こじれて)、当時社会問題化されていた公害問題もあって「会社も嘘をつく」になるのはさほど時間はかかりません。会社がヤクザをやとって労働組合をつぶす(物理的に)なんて日常茶飯事でしたから、まあ、会社の全部がそんなわけではないのですから、中二病的な理解でしょうね。
そういうことで、
政府とか会社とかは自分かわいさの嘘で固まっている
国民の中に破滅願望の馬鹿が思いのほか多く混じっている、真に受けてはいけない
信じ易い(だまされやすい)国民がいる、付和雷同してはいけない
が、得たことで、つまり社会とか世間とかを気にするとろくなコトにならない!政府だって会社だって(軍部だって)元をたどれば、みーんな「国民」でできている。そんな国民の集合の社会とかは大変なもんで注意がいるぞ!
、、それが、サラリーマンになりたくなかった理由なのかな?どっちかというと独立して働きたかったということかもしてないけど。
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2022年08月11日
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