The Redang Telegraph

2011年07月28日

当地の砂嵐の原理!

あちー!と叫んでもどうしようもありませんが、叫ばないとストレスがたまります。
ここのところ連日、今年の最高気温の更新です。

暑いとどうなるか!

そう、砂嵐が吹く!

日本の海岸では、陸風が夜吹き、朝凪、海風が昼吹き、夕凪、、、というのが1日の風の一般的なサイクル。これが「海風・陸風循環」。Wikiでの説明です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E9%99%B8%E9%A2%A8

(引用はじめ)昼になって日が差し始めると、陸上にある空気は海上にある空気よりも速く暖められる。暖まった空気は密度が低くなって浮力を受け上昇気流を生じる。上昇気流によって上空へと移動した空気は気圧が下がるため断熱膨張により今度は冷却される。このようにして陸上では地表付近では海上よりも気温が高いが、上空では逆に気温が低いという状態になる。ここで静水圧平衡を考えると、地表付近では陸上は海上よりも気圧が低く、上空では逆に気圧が高いということになる。このため地表付近では海から陸へ海風(かいふう、うみかぜ)、上空では陸から海へ海風反流(かいふうはんりゅう)という風が吹く。この風の循環を海風循環(かいふうじゅんかん)という。(引用おわり)

海岸べりの当地の砂嵐は、この内陸部上昇気流による海風循環(A)が猛烈で、砂嵐となります。海岸一帯の軽い砂や埃が海風に巻き上げられて、えらいことになるのです。暑ければ暑いほど、上昇気流の発達は物凄く、凪や陸風など微塵も発生しないほどです。(内陸部の砂嵐はまた別の原理です)

547px-Diagrama_de_formacion_de_la_brisa-breeze[1].png

海風型の砂嵐はこんなかんじ。
当地のはもともとが、海風循環に起因するので、暑いと毎日、お昼過ぎの決まった時間に起こる。熱帯のスコールみたいなものです。あれも、上昇気流に起因するから、スコールと当地の砂嵐は双子の兄弟といっても良いかも。

IMG_9644.JPG

写真より実際は、もっと凄惨なのですが、カメラではどうも表現しきれないですね。

IMG_9642.jpg

当地で、陸風の砂嵐になることは、、滅多にないですがあります。
紅海で巨大な寒冷前線があると、気圧の低下で完全な陸風になって海に向かって砂嵐となります。
陸風循環が原因でないので、要注意!ジェッダで陸風型の砂嵐が吹くと、そのあとは!

寒冷前線様のお通り!

もんのすごい雷雨、土砂降りの暴風雨となります。毎年繰り返されるジェッダの大雨は、この寒冷前線の結果です。ただし、雨域は広くありません、集中的な降雨。

(Wiki 寒冷前線からの引用)寒冷前線の長さは一般的に数百km〜2,000km程度である。上空から前線の雲域をみると、その幅は平均200km〜500kmくらいと温暖前線より狭くなる。雲域の中の雨域はもっと狭く、幅は50〜150km程度である。(引用おわり)

砂嵐が吹くと、部屋の中も砂まみれ。
いったい、どこから入ってくるのか?

2011年07月04日

砂漠は生きている

小学生の頃、ディズニーの記録映画「砂漠は生きている」を見ました、が、まさか自分が砂漠に行くとは思わなかったです。

家の裏が砂漠、、というぐらいの近さなので砂漠に今日も行ってきました。
まるで雪化粧のような日陰

IMG_8628.JPG

風紋はアートの天才ですね、

IMG_8638.JPG

そこに生きる生き物。デザートフィッシュと呼ばれている小さなトカゲの穴。

IMG_8677.JPG

歩いている、自分

IMG_8639.JPG

1対の草履のような?いえ、新しいらくだの足跡です。爪が深くなっているほう。鯨偶蹄類ですので、ふたつの指。足の裏のおおきさ!砂にのめりこまない広がった足のうら。

IMG_8664.JPG

2011年07月03日

番外 遺跡に魚眼撮影は禁物

すべての失敗を、ひととおり、すべてこなす私です。

「遺跡の写真を魚眼レンズ風モードでは撮影するとえらいことになります。」

つまり、こういう写真。これだけ見ると、ふーん、ただの遺跡でしょ。なんか変だけど、、

IMG_8314.JPG

しかし、へんなモードを使わない写真は、まっすぐ伸びる綺麗な遺跡!
へんな魚眼だと、石積みがバナナみたいに曲がってるのが、廃墟だからか?へんなモードだからか?わからなくなる。

IMG_8309.JPG

たとえば、壊れてきそうに傾く壁。

IMG_8313.JPG

ううん、それは間違い。ふつうにきちんと立ってます。魚眼を使うときは、魚眼を使う場所でないと正しくは無い、、ということですね。学びました。

IMG_8312.JPG


砂漠の孤城9 孤城落日

アラビアといえば、、、砂漠を思い浮かべる人は多いと思います。
さらに、砂漠といえば?沈みゆく夕陽のシーンを思うひとも多いと思います。

私には、そういったベタなイメージは好きじゃないです。
まるで、富士山と朝日、金閣寺と雪化粧、先斗町と芸者、棚田と夕陽、ベタベタです。

砂漠は私にとって日常すぎて、、あまり好きじゃなかったです。
でも、

訪れる人も(知っている人も)いない半ば壊れた城、かっての賑わい
オオトカゲが闊歩する砂漠、生きている

IMG_8273.JPG

ひとけの無い孤城と、生きているもののための砂漠、、というキーワードが私の砂漠を見る目を変えてくれました。

砂漠と夕陽というベタベタな風情だって、ベタになるだけの魅力があるということ

IMG_8376.JPG

人の生活だって

IMG_8368.JPG

砂漠の廃城、孤城落日

IMG_8443.JPG


2011年06月30日

砂漠の孤城8 ハイラックス4WD

砂漠を走ってるのはムハンマドさん(仮名)が友達から、「私がお城を見に行きたい」というわがままをかなえるためわざわざ借りてくれた最新型のハイラックス4WDです。本当に感謝、感謝です。しかも、仕事ではなく、ほんとーに、わざわざ付き合って、運転してくれて、ありがたいです。

ハイラックス4WDはマニュアルクラッチです。砂漠を走るにはややタイヤの太さが狭いような気がしますが、気にしない。砂漠を楽しみに行くのではなく、あくまでもお城を見に行くのだから、、。

20110625 sabaku to shiro 038.jpg

砂漠をずんずんすすむ。

IMG_8386.JPG

砂漠をすすむのは私達だけじゃなくて、オオトカゲもいれば、いろんな生き物もいます。
おや、ここには鳥の足跡が、、

20110625 sabaku to shiro 028.jpg

ちょっと、ひとやすみ。

20110625 sabaku to shiro 011.jpg

そして、また。

20110625 sabaku to shiro 037.jpg

夕陽がだいぶん傾いたので、急いで戻らねば。砂漠で日没になると、恐ろしいほど真っ暗です。私は一度、あ、二度か、それぞれ別の理由だけど、泣きたいほど辛い目にあったことがあるので、車のわだちが見えて、周囲の景色が見えるうちに引き上げます。


月の砂漠を、はるばるとー♪

いやー、悪いことはいわないから夜の砂漠は、やめたほうがいい。

夜の砂漠がいい?そうか、夜営覚悟ですね。テントを張って、動かないこと。
でも、帰るなら砂漠の闇を移動するのは絶対駄目。いくらGPSがあったって、いくら4WDでも、いくら携帯があっても、どーにもならんこともあるのです。君も一緒に泣くことになる。

20110625 sabaku to shiro 025.jpg

つづく


2011年06月29日

ミスワーク2 花と実 Miswak Siwak

ミスワークはWikiに載ってました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Miswak

アラクという木は?ああ、こちらですSalvadora persicaという学名で載っていました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Salvadora_persica

もちろん木だから、花も咲く!滅多に見れない写真だと思います、先端にピンク色の小さな花

20110625 sabaku to shiro 035.jpg

そして実!

20110625 sabaku to shiro 017.jpg

なにげなく、ミスワークを口にしている人を見ることがあれば、こんな花も実もある木の枝だと思ってみてください。

IMG_8359.JPG

砂丘を登ると

IMG_8353.JPG

アラクの茂み越しに、砂漠の孤城が、、

IMG_8380.JPG


つづく




ミスワーク1 茂み Miswak Siwak

サバクオオトカゲがいたのは砂漠の茂み。

IMG_8407.JPG

この茂みは、なんという木?ラクもしくはアラクと言います。Rak or Arak

20110625 sabaku to shiro 007.jpg

ふーん、、、と、言うなかれ、この枝を乾燥させたものはミスワーク、或いはシワークといって

IMG_8357.JPG

じゃーん、アラブ圏のみならず西アジア、南アジア、東南アジアのイスラーム圏で広くつかわれている歯磨きです!

Men-Miswak-Doing[1].jpg

売っているのは、モスクの横だとかで、

misvak5[1].jpg

あるいは綺麗に真空パックで乾燥しないようにしたり、エキスで歯磨きを作ったりして薬局で売っています。

siwak[1].jpg

siwak-f-sensitive-120gr-lebih-dari-pasta-gigi-biasa[1].jpg


つづく


2011年06月28日

サバクオオトカゲ Desert Monitor Lizard 

城からおりて、

IMG_8291.JPG

ラクの茂みにいた、サバクオオトカゲ。アラビア語ではワレルといいます。これはビギナーズラッキーとしか言いようがありません、地元の人でもめったに見ることはありません、というか名前も知らない人のほうがほとんどです。
英語では、Warel Desert Monitor Lizard。Webで検索しても、アラビア半島に生息するなんてほとんど書いてないです。尻尾まで合わせると1m超、成体です。

IMG_8421_1.JPG

サウジにはワレルの他にダッブDhabという大型のトカゲがいます。人によっては間違えて、そちらをサバクオオトカゲと書いたりしてますが、全然ちがう。ダッブはヨロイトカゲの仲間で英語ではspinytailed lizardといいます。吻が無くて顔はイグアナ似。
でも、サバクオオトカゲは、インドネシアの有名なコモドオオトカゲと同じオオトカゲの仲間です。見た目もコモドオオトカゲと同じです。

IMG_8419.JPG

ダッブは、ヨロイトカゲで卵胎生で草食。大きさも50センチぐらいで、わりと珍しくない。リヤドあたりでは食用にしています。ダッブはヒジャーズにはどうも居ないらしいです。

ワレルは、オオトカゲで卵生で肉食。大きさは3フィートというから80センチぐらい。と?私が見たのはそれより大きいです。ワレルは鶏や卵を食べるので農家からは嫌われているのですが、そもそも珍しい、イリオモテヤマネコとかヤンバルクイナとか出会えるのはそれぐらいの確率です。

IMG_8411.JPG

見つけた瞬間、私はダッブとは明確に違う(ダッブなら知ってた)!オオトカゲだ!でも、アラビア砂漠にオオトカゲがいるなんて聞いたこと無い、どーして、こんなところに、、、???興奮しながら写真を撮りまくりました。その割りに写真がそんなにアップしてないのは、、ワレルが全然動かないから。何枚とっても同じ写真。動画も撮ったけど、意味なし。つついて動かすなんて真似しません。

こちらのサイトはサウジアラビアでワレルを撮った方の写真。驚くほどきれいです。カメラの差だなあ、遠くから写したらポケットに入るような奴じゃ、ここまできれいにはとれません。

http://www.flickr.com/photos/g8rbutch/5716148004/in/photostream/

モニターについてはこちら。爬虫類好きなら、ぜひ。英語のWikiです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Monitor_lizard
そして日本語のWikiです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%88%E3%82%AB%E3%82%B2%E7%A7%91

そして、これはすごい!ダッブを食べるワレルの写真!大きさの差は歴然。

http://www.mekshat.com/vb/showthread.php?page=2&t=13015

print screen.jpg


砂漠の孤城はつづきます。

IMG_8375.JPG



砂漠の孤城4 涸れ川

城をおり、宿営地でしばしイブンバツータに浸る。あ、彼がここに来た記録はありません。彼は、たしか、ズーフライファのほうに行ったはずです。

ibn_battutah[1].jpg

宿営地から奥に入るといきなり路面が良い!全くでこぼこのない、磨き上げたような道路、、

IMG_8351.JPG

しかも、色が違っている?そう、ここは涸れ川の川底なのです。重い黒い溶岩系の砂粒が底にたまって色がかわているのです。奥の岩山に溶岩が露出していますが、あれが砂になったものですね。

世界一有名な「大地溝帯」は、ヨルダン川、死海、アカバ湾、紅海とヒジャーズ山脈から、キリマンジャロまで、もんのすごい地殻変動でできています。サウジでもこの辺は今でも微弱な群発地震発生地です。

「大地溝帯」Wikiからhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9C%B0%E6%BA%9D%E5%B8%AF
(引用はじめ)このマントル上昇流が全体として、大地溝帯周囲の地殻を押し上げ、さらに地殻に当ったマントル上昇流が東西に流れることで、アフリカ大陸東部を東西に分離する力につながっていると考えられている。このため、
大地溝帯では、中央部に巨大な谷、周囲に高い山や火山
を見ることができる。(引用おわり)

つまり、中央部に巨大な谷(つまり紅海)、周囲に高い山(ヒジャーズ山脈)です。このあたりはヒジャーズ山脈の一部になっていて、どこかにある火山の溶岩もこうやって見えるというわけです。でも、火山はどこだろう?

とはいえ、涸れ川は地溝帯とは関係ないです。ただの、涸れ川です。
ここは、車が走っているところは、まったく川底そのものです。水があるときはさぞ見ものでしょう。

IMG_8425.JPG

涸れ川の中州だ。

IMG_8348.JPG

ぐんぐんと、新車の四駆、トヨタ・ハイラックス 4WD ピックアップタイプは走る。この車は震災直前に購入されたそうですが、震災の後、日本車が一気に値上げして日本車は品薄のうえ高い!日本車離れに繋がらなければいいですけど、、

IMG_8384.JPG

ムハンマドさん(仮名)が、「ほら、あそこ見て!」
車を降りて近づきます、わからん。何が?
「ほら、ほら、あそこ、、」


(絶句!)


わ!わ!わ! 

でかい!でかすぎる!地殻変動で取り残されたロストワールド?


IMG_8415.JPG

つづく


2011年06月27日

砂漠の孤城3 城内

城内に入ると、半分は壊れていました。
しかし、アーチというのはよほど丈夫なのですね。一番危なそうな石積みなのですが、、

IMG_8298.JPG

ちょっと、ノスタルジーです。カメラの「ノスタルジー」モードでは、セピア風になるのですが、この砂漠の孤城で、これ以上ノスタルジーモードはやりすぎかもしれません。もう、充分セピア色です。

IMG_8310.JPG

ついでに、ジオラマモードで写してみました。うーん、リアル廃墟が、全然違って見える!

IMG_8315.JPG

本来なら、夕暮れ迫るワビ・サビの風情なのですが、面白いとありとあらゆるカメラについているモードで試して、飛び跳ねてました。魚眼風モードは大失敗。城壁がぐるっと回りこんで今にも壊れそうで、本当に壊れそうな城壁部分だったので、ただの変な写真。あれは、もともとがどんなものかわかっているから変化が楽しいのに、もともとが変だと、いったい何?です。

城を降りて、向こうにみえる砂丘に行くことにしました。

IMG_8303.JPG

つづく


2011年06月26日

砂漠の孤城2 ミーカート

現在の巡礼起点ジュフファ宿営地については以前に記事にしました。
近代的、ってほどのものは無いですが、普通にアスファルト駐車場です。いまどきは宿営地=大型バスです。
http://inlinedive.seesaa.net/article/159931847.html

調べると、ミーカートはここジュフファの他に、ズーフライファ、ザートイルク、カルンマナーズィル、ヤラムラム、、、は!5箇所じゃないか!昨日の記事で4箇所と書いたけど間違いでした。ちなみに南のヤラムラムがメッカから50キロちょっとで、ここジュフファが190キロ近いので、やっぱり、ジュフファは一番遠いミーカートです。

しかもそれだけじゃなくて、ジュフファは一番寂れているミーカートです(きっと)。北のヤンブーから来るとバドルでマディーナに行く山道ハイウェイが通っているので、ハッジ客の多くはハッジ前にマディーナに寄って、北方のミーカートであるズーフライファを起点に使うようです。やっぱりね、道路がいいと山道も車で飛ばせて、どおってことない。おかげで、ジュフファ敗れたり、、。

敗れるというか相手にされてない感がある。以前にズーフライファに行ったことがありますが、もんのすごい繁盛振り。ガソリンスタンドが立ち並び、レストランやら、なにやら一大ドライブイン街と化してました。

バドルからマディーナに行くハイウエイはこんな感じです。以前に記事にしました。
http://inlinedive.seesaa.net/article/175303357.html

とはいえ、昔、昔、まだハイウェイも無い頃、自動車も無い頃。馬やラクダや徒歩で、とぼとぼメッカを目指していた頃、、、目をつぶると砂漠を越える巡礼の列。とぼとぼとぼ、、その頃はきっと何が楽しくてわざわざ山道を行くのだ!平べったい海岸沿いのジュフファのミーカートが盛況を極めていた、、はず。

イブンバツータは世界有数の旅行家で、メッカ巡礼も。前に紹介した映画Jurney to Meccaのトレイラです。




ジュフファ城の前の平地は、たなびくテントで多い尽くされた宿営地。興奮して唾を吐きまくるラクダ!ブーホーブーホーと鳴くロバ、飛び回るハエ、荷駄と飼い葉がごった返し、ラクダ臭さ!散らかるゴミ!リアルに見えて聞こえ匂えるようです。難はリアルすぎてロマンがないところです。

IMG_8343.JPG

それを見下ろす、守備兵の面持ち。

IMG_8336.JPG

こうやってみると、砂漠の孤城、、そのものですね。

IMG_8326.JPG


つづく

砂漠の孤城1 カスル・アーリ

このブログには「飽くの枢軸」という言葉があって、私が飽きている3つの言葉をさします。1石油 2砂漠 3ラクダ。あー、つまらん。まるで富士山と芸者しか日本にはない時代錯誤で、アラビアはこの3つ?誰が口開いても、この3つ?面白くもなんともない!!

このブログでは、ぜーったい、石油も砂漠もラクダも出さないことを誓いました。

が、今日はその封印を開いて、砂漠です。私が住んでいるのは、メッカの巡礼起点ミーカートのひとつジュフファというところです。ど田舎ですが、歴史的にも現代的にも宗教的な意味合いのある町で、人々は東西南北の4つのうちどこかの起点までに巡礼服に着替えて斎戒をしてメッカを目指します。

IMG_8255.JPG

そういうと、ほー、メッカを中心に同心円上に東西南北4つの起点があるのだな、、と、普通は思うでしょう?が、メッカは山の中なので正確には4本の街道のいい加減なところに基点があるのです。ジュフファは西の基点ですが、正確には北西です。しかも、メッカから一番遠い起点で、メッカから一番近い南の基点の3倍か4倍ぐらい遠いと思います。一番割りのあわない起点です。

昔は、舗装道路なんてないから、砂漠をえっちら、おっちら歩きます。

IMG_8279.JPG

ジュフファはメッカ巡礼起点になる1430年以上昔の、そのまた昔から人が住んでました。3千年前からジュフファに人がいたという話があります。が、見た人はいません。まあ、途方も無く昔から人がいたのは、美味しい水がここにあるからです。本当、いまでも水は有名です。預言者ムハンマドの従兄弟で後のカリフのアリーが、このジュフファの泉でなんとかしたという言い伝えが残っています。

今は、そこに200年ぐらい前のオスマントルコ時代の城が残っています。道路から城が見えるまで車で20分ぐらい、しんどい砂漠を越える必要があります。歩いたほうがマシかもしれん、と思います。
カスル・アーリ(高い城)です。普通、砦形式の城だとカルアかヒサール(英語で言うキャッスル)というのですが、ここは宮殿様式だったのかカスル(英語でいうパレス)です。4輪駆動の車でもスタックするふわふわの砂を乗り越えて、すすむ、、歩くのと同じぐらいのスピードだけど。

私のシボレー・トレールブレーザーだと絶対に砂に埋まるので、トヨタ・ハイラックスサーフ4輪駆動です。

IMG_8274.JPG

すると、カスル・アーリが見えました。面倒なのでジュフファ城と呼びます。

IMG_8277.JPG

つれてきてくれたのは、いつもの兼業農家ムハンマドさん(仮名)です。ありがとう。

IMG_8290.JPG

オスマントルコ以前からも、ここにはメッカ巡礼の宿営地があり、名誉あるミーカート管理の代官の居城であったわけです。王朝はつぎつぎと変わり、最後はオスマントルコのお城が今も残っているというわけです。

IMG_8292.JPG

ちなみにサウド王家は、ジュフファを30キロぐらい南に移動させ舗装道路とおっきな駐車場と巡礼グッズ屋がある場所を宿営地としています。こちらは道路標識もあります。が、城跡の歴史的ジュフファのほうは何にも目印がありません。

つづく

2011年04月23日

養蜂!2 サウジのミツバチ

サウジのミツバチ、、前回のミツバチの写真は暗いです。
後で見直したとき、思ったより黒かったので、アレ、こんな色だっけ?

それで、庭のマツバボタンの鉢に集まってきているミツバチの写真はこちらです。あ、マツバボタンの花に集まってるのじゃなくて、何故か?土を舐めに来てます。
20110421 bee rabigh 002.jpg

前回の記事は日没直前だったので、暗くて、よく見ると蜂の出口は日陰側なんですね。
IMG_6713.JPG

翌日、養蜂家が次の目的地に向けて出発する直前、お昼時間におじゃましたとき写したのはこちら。
20110421 bee rabigh 023.jpg

クローズアップすると、こんな感じです。
20110421 bee rabigh 021_1.jpg

やっぱり、日陰の写真とはずいぶんイメージがかわりますね、
IMG_6703.JPG

飛んでいるミツバチの写真はこちら。水のみ場のバケツの上です。
20110421 bee rabigh 002.jpg

2011年03月01日

自分ちで、炭焼きだ!

ムハンマドさん(仮名)の畑にいって、写真をとりまくったあと、こっちに来いといわれて、ついていきました。
「ほら、あそこの木、こないだチェンソーで切ったんだ」

彼の畑の周囲にぐるりと、防砂林があるので木には不自由しないはず。
枝もおとして綺麗にしている。良く見ると年輪の真ん中が濃いです。紫檀みたいになればいいのに、堅い木なんだろうね、重そう。

IMG_5636.JPG

「ほら、これ、なんだかわかる」
「穴?ううん、ぜんぜん」

IMG_5637.JPG

これを作るんだよ。

IMG_5638.JPG

炭だ!そっか、この穴は炭焼きの穴なんだ!
周りじゅうに、炭の破片が落ちている。

IMG_5639.JPG

こうやって、切った木を乾かすんだ、、

なるほど、年輪の真ん中の色からみて、相当に硬そうな木です。炭にはちょうどいいかも。そういえば、破片もウバメガシのようにカンカラ音がするぐらい堅かった。乾かすには、砂漠の吹きさらしの場所は最適です。世界中、これ以上乾燥に適した場所も、そうは無いはずです。

IMG_5640.JPG

ムハンマドさんがおもむろに聞きました、「日本でも、炭焼きは同じ方法?穴の中で燃やして、そして砂をかけるんだよ」。乾燥といい、砂といい、砂漠にぴったり。炭焼きが生活の一部ならではの質問だけど、、、、

ごめん、日本で炭焼きなんて見たことなかった。

私の同僚で、目の前に座っている彼は、兼業農家で、なおかつ「炭焼き」だったのです。知らなかった、、、。それだけじゃなくて、まだまだ、いろいろ、あるけど。。。


2011年02月28日

すいか畑 再訪

サウジではお百姓さんが多いです。
そして、私の同僚のムハンマドさん(仮名)も、兼業農家です。今日は、2月の畑がどんなものか見たくなって、おじゃましました。

草むしり、水撒き、畝の補修、肥料、家畜よけ、泥棒対策、いろんなことがあります。ほんとうに、サウジのお百姓さんも、大変なのです。

IMG_5470.jpg

今年は昨年の10分の1ぐらいしか作付けしていません。理由は地下水の枯渇で、また別の記事にします。ムハンマドさんは、去年より増産を考えて、農地の未整理部分を開墾して木を切り倒して、ブルドーザーで根を掘り起こして、トラクターで畝まで切ったのですが、そこで終わらざるを得なかったのです。

IMG_5479.JPG

さて、スイカの作付けは、、
IMG_5465.JPG

きれいな花も、いまが盛り。

IMG_5512.JPG

花がすんだところから、実がなり始めてますね。

IMG_5583.JPG

小さいもので、親指ぐらい、大きくても握りこぶしぐらいの、かわいらしいスイカ。

IMG_5582.JPG

たのしくて2時間ほどアッという間にすぎ、日がくれてしまいました。農地がある一角は、真っ暗で道路もないので、日が完全に暮れる前に出発せねば!去年は迷子になって泣きそうになりました。

IMG_5616.JPG

また、収穫の頃に来ましょう。


2011年02月02日

フェネックは砂漠のキツネ <下段に追記あり>

<追記があります>

フェネックを見たい。
野生のフェネックを見たい。
アラビア半島に、フェネックはいます。

Wikiのフェネックのページです。なんか絶句。毛並みがいいし、痩せてない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%AF

砂漠は生き物にとって、過酷なところ。
(もちろん、人間もたいへんです)

だから、食べ物も多くなく、フェネックはやせ細っているのが普通だと思っていた。
ジェッダのタウン誌「Destination」に、ジェッダ郊外のフェネックの記事が載っていました。

ジェッダのフェネック!
IMG_3358.JPG

観察と撮影と記事はこちらのご夫婦です。
IMG_3359.JPG

IMG_3360.JPG

IMG_3361.JPG

それにしても、みごとにやせ細っている。
IMG_3362.JPG

野生の大変さでしょう。
IMG_3363.JPG

日本ではペットとして、多く飼われているそうです。
野生種をペットとして飼うのは良くないです。ペットとして売り出すには、相当な飼育個体の死がありますし、生態も結局のところ犬を飼うようなわけにはいかないのです。
Wikiにも、日本での飼育は認められている、、とありますが、同じく、非合法とされているところも多い理由を考えて見ましょう。

私は野生の生き物は、しずかに、環境に影響を与えず、野生で観察するのが一番だと思います。

IMG_3364.JPG

<追記>
ブログを読んでいただいたかたから、写真のキツネはオジロスナギツネで、フェネックではないというご指摘です。英文もオジロスナギツネに対応している(Ruppells Fox)とのことで、確認したらご指摘いただいたとおりでした。あちゃ、、つまり、表題から違っているわけですね。
追い打ちをかけるように、Wikiを見ると編集があったらしく、「アラビア半島にフェネックの確実な発見例はない」とわざわざ書かれてありました。。。。ということで、全文フェネックをオジロスナギツネに置き換えていただくと、、よいですね。すみません。もっとよく調べないといけないという良い教訓として、本文はそのままにしておきます。
アラビア半島で確認されたと誤認されていたこともあったそうで、やっぱり似てるんだよなあ。。。。

大きさはフェネックのほうがオジロスナギツネより一回り小さいこと、顔はフェネックには特徴的な目から口にかけて線が入っている(それに対して、オジロスナギツネは斑点)、、なるほど、、たしかに、、、



2011年01月31日

アルパカ・ショートカット(特大)

アルパカはめちゃくちゃかわいいです。

うちの村にも、よく似た、残念、ただ、もこもこしてなくて、でかい奴がいます。「アルパカ・ショートカット(特大)」という芸名で売り出を予定しています。

だれかプロデュースしてくれないでしょうか。
「アルパカ・ショートカット(特大)」(芸名)の写真も添えておきます。

IMG_3271.JPG

2011年01月10日

サウジの兼業農家

サウジは農家で成り立っています。
机が私の前のアフマド君(仮名)も、兼業農家です。
降雨の、この季節は、畝に苗を植えていく一番忙しい季節です。

「明日は、有給休暇をとりたいのだけど、いい?」

はい、大丈夫です。先週は、スイカの苗でしたが、明日は何だろう?

アフマド君の農園は、、、、向こうが見えないほど広いです。彼は、3人の農業労働者をつかっている農家(と、いってもここでは普通規模)です。

スイカ畑、とうがらし畑、いろんな季節の野菜を植えています。
<<実る頃が楽しみです(…彼は毎日スイカを事務所に持って来てくれるから、ああ、いじきたない)。>>

2011年01月05日

雨降りが待たれる

サウジアラビアのお仕事1位は、就労者数からいって、たしか農業です。
石油っていっても、そんなに大勢が取り付いて仕事するのでなく、今や機械化、電子化されているので、サウジの屋台骨・石油化学産業といっても、その従事者がうじゃうじゃいるわけではありません。

昔も今も、人手がかかるのは農業。
雨降りは、農業国サウジにとって最も大事なこと。
夏場のかんがい用井戸の水位に関係しているので、この時期にじゃぶじゃぶ降って欲しいところです。

今日も、入道雲が立ち上り。
しかも、刷毛でなぞった上に雲を描いたような、舞台で見かけるような空です。

IMG_2679.JPG

で、瞬く間に暗雲立ち込め降り出しました。
IMG_2687.JPG

雨はあっさり、上がったのですが、この分だと、まだ降るでしょう。

2010年12月27日

注意 反対の風向き

今日のお昼、砂嵐が陸から海に吹き抜けています。
お昼時ですと、砂漠で上昇気流が発生するので海から陸への風ですが、今日は反対の風向き。ということは、紅海洋上に昼時の砂漠を凌駕するような高気圧があるということです。それは、すごい。

高気圧の前線には、積乱雲が発生しますが、この並でない高気圧だと相当に静電気が溜まってそう!すごい雷は当然、雹もあるかもしれません。

心配で、天気予報で検索するとビンゴ!今週末は荒れそうです。
http://www.accuweather.com/en-us/sa/makkah/jeddah/forecast.aspx

2010年12月20日

偶蹄類という名は1999年に廃止済

私もうっかり知らなかったです。もう、この世に「偶蹄類」や「偶蹄目」という分類方法はありません。

今は、「鯨偶蹄目」あるいは「鯨偶蹄類」です。
鯨偶蹄目については、Wikipediaから引用です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AF%A8%E5%81%B6%E8%B9%84%E7%9B%AE

(引用はじめ)鯨偶蹄目(くじらぐうていもく・げいぐうていもく)は、哺乳綱の1目。クジラ偶蹄目とも書く。鯨偶蹄類、鯨偶蹄上目などとすることもある。遺伝子手法で明らかになった系統にもとづく新しい目で、旧来の偶蹄目(ウシ目)とクジラ目からなる。鯨偶蹄目を置くばあい、単系統のクジラ目は(分類階級を目より下げて)存続するが、側系統の偶蹄目は廃止される。(中略)
(歴史的には)従来より偶蹄目とクジラ目は、左右一対の気管支とは別に、右側のみ気管から分岐し右肺へと達する管が存在するという共通した特徴をもっている事が知られていた。そのためこの両者は近縁と考られていて、この2目を姉妹群とする説はあった(ただし、必ずしも広く認められていたわけではない)。(引用おわり)

鯨偶蹄類には、鯨反芻亜目という下部分類があって、鹿、牛、キリンのいる牛亜目があって、それとならんで鯨凹歯下目(なんて読むのだろう?漢検2級のテストに出ないことを祈るばかりです。くじらぼこはかもく?)があって、カバとクジラがいます。カバとクジラは、本当に近い種類なのですね。

それにしても偶蹄か奇蹄なんて、足の爪の数ぐらいかと思っていたけど、全然!鯨偶蹄類には一対の気管支の他に右肺にだけ通じる特別なバックアップがあるなんて知らなかったです。

2010年01月09日

超本格派の砂嵐

サウジにすんで砂嵐は珍しいことではありません。ジェッダ近辺では雨より砂嵐のほうが回数は全然多いです。

そんな砂嵐に親しんできた私にとっても、ここ数日の砂嵐は超本格派で怖いぐらいです。高速道路で運転中2m先が見えないだけじゃなくて、路肩が見えない!これは、路肩に寄って駐車しようとしても、自分が道路の真ん中なのか、路肩なのか、あるいは路肩を過ぎて高速道路から転落する一歩手前なのかわからない!怖い思いをしました。

じゃあ、そんな日にわざわざ外に出るほうがおかしいのでは…と思う人がほとんどだと思いますが、私が住んでいるところからジェッダまで大体150km離れていて(それでも一番近い町だし、通勤圏内だし)、その途中のどこで砂嵐に巻き込まれるかなんて全然わかりません。

砂嵐は雲だとか空だとかを遠見しても私にはわかりません。砂は粒子が重いから地表からそんなに離れてないところで横殴りに振りかかります。じゃあ、空に軽い砂やホコリが舞っていて気がつくのでは…って、ここでは1年360日ぐらい、砂やホコリのせいで空はぼんやり黄色いです。鮮やかな青い空は、スコールの降る熱帯雨林の特徴で、砂漠で青空なんて滅多に見るものではありません。

ああ、砂嵐なんて真っ平ごめんです。家の外や部屋の掃除だって、そうとうなものなのです。風が強いと蚊が更に家の中に入ってこようとして、もう勘弁!!

2009年08月27日

竜巻通過後

音も聞こえなくなってしばらくたつので、おそるおそる外にでました。
わあ、ゴホンゴホン咳き込み。ホコリ臭い!目が痛いけど見ると家の敷地内が「ゴミ屋敷」になってました。

心配だったのは、シャッター内に入れなくて路上駐車している会社の車がどこかに流されているんじゃないかと思ったのですが、そんなに動いてなくて安心しました。今晩はもう、それだけでいいです。車が流されていたら大変だけど、ゴミなんか、もうどうでもいいです。

しかし、ゴミ屋敷です。

竜巻直撃中

今は夜の10時半です。別の話題でブログ記事を書こうと思った瞬間、ゴーっと物凄い音が聞こえてきました。まるで工事現場で生コン車がどーっとコンクリを吐き出しているような音です。
次の瞬間、家がふるえて、電気が点滅。地震だ!と直感しましたが、地震?サウジで?ちがう、恐る恐る戸を細く開けると…。わあっと言う風。真っ白で外が見えない。そのうえ、物凄いほこりで咳き込んでしまった。瞬間に戸をしめる。

サウジの一戸建てなので、鉄筋コンクリートだし、戸は重たい鉄でできてます(防犯上の理由)。それにしても、竜巻は、なかなか去らない。この上で巻っているのかなあ。天井のペンキが剥げてポロポロ落ちてきました。部屋の中まで隙間から入ったほこりでぼんやりです。キーボードがざらざらになってきました。

わあ、今ガッチャーンって。場所から言って、うちの車(敷地内だけど戸外に駐車)がシャッターにあたる音。車はサイドブレーキ引いたのに動いているんだ。

音が小さくなりました。去ったのか去ってないのかわからないけど、戸を開ける勇気なんて皆無です。ほとんど震えています。

中継でした。本当の本当の話です。
写真はたったいま、このブログを書いているキーボードをまたぬぐったところです。どっこもかしこもホコリまみれです。

IMG_0246.JPG

2009年07月12日

砂漠からインターネット

今は砂漠を突っ切る車の中からメールしてます。
サウジ版のイーモバイルを使ってます。
難点は、車が跳ねるのでキーボードをうまく押せない。というのと、液晶が光ってよく見えないということです。
ちょっと荒い修行みたいです。。。

2009年05月11日

砂嵐がやってきた 下

昨夜は1日中砂嵐が吹き荒れていたので、食事をどうするか考えました。やっぱりここはダイエットのため、「夕食を抜く」が正解です。しかし、何も手がつかない嵐の夜なのに、食欲だけは沸いてきます。しかたないので、捨てるつもりだったブハーリーを少量フライパンで暖めて、キャベツとたまねぎを入れて野菜炒めブハーリーにしました。

うーん、もうブハーリーは見たくない。毎日食べて、もう飽きた。だいいち、油で炒めているんだけど、その油が動物性なんでしつこいったらありゃしない。さめるとガチガチに油がかたまるし、もうブハーリーは見たくない…といいつつ食べました。

朝がきて、嵐がやんでました。事務所にいくと物凄いホコリのにおい。5年ぐらい使ってなかった倉庫のようなホコリでクシャミ連発です。外も雪溜まりのように塵がつもっていてうんざり。わけわかんないゴミがいっぱい家の周りに散らかっているし、ともかくホコリ臭さはたまりません。事務所の大掃除で掃除機をかけまくって…。

ふうー、やっと終わり。次の砂嵐が明日来るとかだったら嫌だなあ。

砂嵐がやってきた 上

昨夜も砂嵐です。この間と違って夕方頃から気がつきました。

砂嵐は季節や時間を問わず好きなときに吹いてますが、この時期の砂嵐は「急に暑くなったとき砂嵐」で特徴的なことは、急に暑くなったときに海水温度があまりあがらないため、陸から海に向かって吹くことと、夕方から吹くことの2点です。

夕方仕事もおわって、さあジョギングだ!ということで服を着替えて外に出たとたんに横殴りの砂が吹いている!2月度ダイエットも破綻して体重が元に戻ったので砂嵐ぐらいでは止められない。部屋にもどって防塵ゴーグルを持ってくる。

ジョギングコースにしている海岸通りに行く道は、視界が悪く埃が吹き付けるためワイパーをかけるほど、ヘッドライトもあまりとどかない。スピードにのると横風で車が滑るので低速運転。パタパタパタという塵が車に当たる音だけが響きます。

ちなみに「砂漠の砂」と通常呼ばれているモノは、日本で普通にみる海岸の砂なんかとは全く、全く、全く別物で、日本では通常「塵」と呼ばれるものです。砂漠に雨が降ると全然水が染み込まずに広大な湖ができるのですが、それは、ものすごく目が細かい(ほとんど埃)地質だからです。こればっかりは本物を見ないと実感がでないと思います。国名のエジプトを漢字で書くと「埃及」と書きます(ちゃーんと、ワープロでも変換してくれます)が、砂嵐となるとまさしく文字通りチリやホコリが蔓延します。日本の人の砂漠のイメージ?は、砂漠の「砂」の文字に嘘をつかれています。

海岸通りに着く手前で引き返しました。砂嵐の中、そこまでしてジョギングするのは何の為なのか?精神修行の一環なのか?という常識的な疑問も無いわけではありませんが、常識よりも体重減です。
で、引き返した訳は、「あ!防塵マスクを忘れた」です。それと「防塵マスクして汗をかくのは嫌だな」です。昨今のメキシコ風邪や花粉防止でしている使い捨てマスク。あれでジョギングすると息苦しいうえに、汗でビチョビチョになると顔にへばりつく…(経験済み)…です。もっと大掛かりな防塵マスク(ほら、うちは建設業だし、防毒マスクみたいなごっつい備品もあるよ)をかぶってジョギングすると…、おまわりさんに不審者で捕まるでしょう。

ということで残念。ジョギングは断念して引き返しました。
道路はどこからか飛ばされてきたダンボールやレジ袋で一杯ですが、また風で転がされてどこかに飛んでいってます。

2009年03月15日

砂霞 3

今日は出張でダンマンに来ています。
ここでは、先日大嵐があって、空港の発着ができず全便欠航になったということです。

ああ、この間のうちのほうの砂霞はここが発生地だったんだ。
全然遠いです。飛行機で2時間半かかります。

指を折って数えると、ここから砂は1日で飛んできました。

2009年03月12日

砂霞 2

砂霞は、本当に文字通り「砂で霞んでいる」です。

おそらくどこかそれほど遠くないところで砂嵐があったんだと思います。そのときに舞い上がった砂埃が、自分がいるところには風のそよぎすらないのに、しんしんと空から降って来るのは何だか別世界のようです。

数百メートルと見通しが利きません。
もちろん、砂嵐のときはもっと見通しが利かなくなるのですが、それにしても風も無いのに砂で見通せないとは。

そうですね。黄砂現象(原理は一緒ですから)をシビアにして、体を覆いつくすと言えば、雰囲気はでています。

2009年03月11日

砂霞

日本であれば花霞というのかもしれませんが、当地では砂霞ですね。
ここ数日はもやーっと空が霞んでいます。
昨日と今日はちょっと肌寒くて、半そでシャツではちょっと辛いです。

そういえばこの冬はサウジ名物「冬の霧」も、この辺は少なかったです。あれ?全然無かったかもしれない?
霧がないうちに春になる(というか夏になる)のは、なんだか不思議です。一昨年も去年も雨が少なかったし、もう少し変化があってもいいんだけどね。

まあ、こんなもんでしょう。