
サウジからUAEに入るときのことはすっとばしたけれど、記憶が薄れるまで放置もできず、やっぱり手順は書いておこう。したは、サウジからUAEに入るときです(この記事そのものはUAEからサウジに入るときのものなんだけど、思いのほかあっさりしてすでに記憶がない)。
サウジとバハレーンの国境を越えた人は多いと思いますが、あれによく似て、非効率にして、小さい規模にすれば、だいたいイメージどおりです。サウジからUAEに入るときは、
1 最初に小屋があってお金を払うと5センチ角ぐらいの用紙をもらう
2 サウジの車両登録、、ここで免許とイスティマーラを見せる
イスティマーラといっても普通の人はわからないけれど、車のオーナーにとってはイカーマと同じぐらい重要なもので、車用のイカーマといっても過言ではない。車に手がないので運転手が代わりに見せなければならない。車両登録証のことです。これが何故イスティマーラと呼ばれるのは謎。このカードのどこにもイスティマーラという文字はありません(イカーマはちゃんとイカーマと書いてある)。
奥が運転免許(バイク用、、車とは別に発行、ただし同じ様式)、手前がイスティマーラ(別に車の顔写真はない、、あれば面白いのに)

きっとカード化される、ずーっと昔はイスティマーラという文字がどこかにあったんでしょうね。それ以外、名前の由来は想像つかない。ともあれ、私はこの車両登録でつまずきました。ちゃんとイスティマーラがあって、私の名前があるのに、しばらくゴチャゴチャした挙句「あの建物に入って偉い人に会え」といわれて、がっかり。。
偉い人にあって、いろいろ話をした結果、私のイスティマーラが先月発行されたのでまだお役所にネットワークには登録されてないことが判明。そんな、、とは思うけど、運輸省と内務省のネットワークが悪いのでしょう。驚くようなことではないし、むしろあたりまえというべきか?私はその先月まで月賦で払っていたので所有権はハーレーの代理店にあって私ではありませんでした。でも、外国に出るには本人名義のイスティマーラでなければ無理ときかされて月賦の残り2か月分前倒しで払って、ちゃんと自分名義のイスティマーラをつくったので、そういう意味では新所有者なのです。で、お役人のお兄ちゃんが新しくPCに私のバイクの登録を行って、それからサウジ出国(警察がこのバイクは盗難車とかじゃないと認めた)。最初にもらった紙にスタンプを押してくれました。
3 次が税関 荷物チェック、、もう、荷台ロープでがんじがらめに荷物を縛っているので、開けろとかいわれた日には体力的に立ち直れない。それで、営業スマイルで、「ジャパニーーーーズ」とはいいながら荷物チェック場に登場!ありったけのテンションをあげて「イエーーイ」とか言う。税関の人もノリがいいのでつきあってくれる、やったー脈あり。営業スマイル250%にアップ、、パスポートを渡して、「ムスリムだよ」とかいう。相手の驚く顔、こうなったら話好きのサウジ人にマタタビ。話は「おまえはどうしてムスリムなんだ」とか聞いてくるのは間違いない、だらだら少し話をしたら、、「おまえはラッキーな奴だ、ほら、さっさと行け」といわれて、「イエーイ」と体中のアドレナリンを放出させながら無事通過。荷物検査なし。前にもらった紙にスタンプ。だんだん、この紙がスタンプラリー台紙だということに気がつく。
4 イミグレーション ここで「サウジのビザは?」と聞かれる。私のパスポートは増ページしてあるうえに山のようにいろんなスタンプがあるので、どれがどれか入国の人でも簡単にはわからない。それで、「再入国ビザだよ、、」といいながら、再入国用の用紙をみせて、待っていると、お役人は結局どのスタンプが最近の入国のものなのかわからないまま、なんとなくスタンプを、、押さない!!!!PCに出国を入力しておしまい。バハレーンのように交通量の多くてリビーターの多いところでは、入出国のスタンプを省略してPC上だけの処理になることは知ってたけど、こんなぼろっちい国境でもそうなんだ、、再入国ビザ用紙にもスタンプは押さずに終わった、、こんど帰ってくるときは揉めるだろけど、今ここでスタンプを押してくれと揉めるのはもっと嫌。さっさと出国できるなら、さっさと出国したい。さっさと、スタンプラリーにスタンプ押してもらって通過。
5 工事中なので道に迷う。おいおい!サウジとUAEの国境のまんなかで道路工事、どっちにいけばいいかわからない羽目になるとは思いもよらなかった。こういうもんはイミグレーションが向かい合わせにあって目の前がむこうのイミグレーション、、だと思い込んでたけど、、
6 グルグルまわって、ようやくUAEのイミグレーションに到着。イミグレーションではヘルメットも脱ぐしめんどくさい、、うえに、「あの建物の偉い人に会え」と言われた。おいおい、ここでもか、全体的にUAEのほうがガラが悪い。通常は逆の宣伝がまかりとおっているけど、UAEのお役人のほうが方言丸出しだし、なんか嫌な感じ。サウジのお役人みたいに「イエーイ」といえば通してくれるような雰囲気は皆無。
7 「あの建物」にはいると銀行ロビーのよう。入った人は番号札を引いて番号表示がでたら窓口に行くようになっている。わあ、これではずいぶん待たなくてはいけない。もちろん、サウジの血が騒ぐ(入ってないけど)、つかつかと窓口にいって横入りだ!サウジ15年。もまれにもまれて、「横入り黒帯」まで上達したのは伊達や酔狂ではない、生き延びるため。ジャングルの掟。営業スマイルで「ジャパニーズでUAEに入るにはビザはいらないのに、あの窓口の人が理解してくれないんだよ、、困った、窓口に行けというので来ました、」と本当に困った顔をして言う。もちろん、窓口に順番をちゃんと守ってる人がいるけど、悪いけどガン無視。結局、横入りで処理してもらって「あの建物」は終了。スタンプラリーはここで押してもらったので、さっきのところまで戻る必要はない。
8 車両登録と車両保険だ。いきなり「保険代100リヤル」といわれる。私はこの日のために、実はサウジ国内でガルフ諸国共通保険をかけてきたのだ!ここで払ういわれは無い!

またここで、そっちの建物に行けといわれる。だいたいUAEのお役人は陰気に横柄。サウジ役人の陽気な横柄さが懐かしい。そっちの建物でいろいろ話をすると、私の250リヤルだして払った保険は任意の包括保険で、この役人が言っているのは強制保険らしい。もういいや、お金で解決できるなら。そっちの建物からもとの場所に戻って、さっさと100リヤルを払う。スタンプラリーも押してもらう。

9 ここをすぎると、小さな検問がある。なんだろう?と、思うとスタンプラリー回収所だった。ちゃんと全部の検問を通過したスタンプがあって、はじめてUAEに入れる。
今回はこれと大体同じようなルートを通って、ただし、あの建物もこの建物もその建物もなく、わりとすんなりと通過できてしまった。UAE側でスタンプラリーをもらって、、、、そして、サウジの回収のところで渡すのを忘れてしまった!(サウジらしいといえばサウジらしいけど)。それで今回(UAEからサウジに入国)のスタンプラリー台紙はなんと手元にあるのだ、、わあ。こっち側発行は5センチ角じゃなくて、A4サイズぐらいある。

ふーーー、こうやって国境を越えるまで大変なのだ。あ、そうそう、UAEからサウジに入るときも国境の真ん中で、またもや迷った。工事している上、トレーラーとかが山ほどそこらへんに駐車していて見通しがわるいし、似たような迂回路がいっぱいあるのが原因。
とこあれ、最低1時間は覚悟しなければならない。
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