The Redang Telegraph

2017年01月08日

Surin Project 5 ゾウと散歩

Walking with Elephant

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エンクロージャーでひとしきり遊んだり食べたりした後は、散歩。ボランティアの一番の楽しみです。

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エンクロージャーを抜けて、通りに出ます、

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後は、アスファルトの道を通ったり、舗装してない道路を通ったり、田んぼのあぜ道をとおったり、

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だいたい、2−3キロぐらい歩きます。散歩の写真を一杯とったのですが、だいたいどれもゾウのお尻ばかり。なにせ、ゾウはゆっくり歩いているように見えて、それは見えるだけ。足が長いので本当はかなりのスピードがあって、遅れずについていくのが精一杯。

ともあれ日課の散歩、、

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散歩の先で水遊びをするときと、しないときがあります。ゾウの水遊びにボランティアがついていくとどうなるか?

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Surin Project 4 ボランティアの仕事

What volanteer do while staying Surin Project.

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このスリンプロジェクトで、私たちボランティアがしたこと。
まずは、サトウキビ刈。ゾウ達の重要な食料で、毎朝サトウキビ刈ですが、ゾウ使いさんたちはお昼にもサトウキビ刈を行ってたんじゃないかと思います。あらかじめ刈っておいて、、じゃなくて朝刈の新鮮なサトウキビです。そもそも倉庫もサイロもないので、畑で刈って直接持ってくるのが誰にとっても(もちろんゾウにとっても)一番楽な方法です。

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刈ったサトウキビを積み込み、

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ボランティアとゾウ使いさんたちは、畑からゾウのシェルターに戻り、ゾウ達に餌をあげます。

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ゾウのシェルターというのが象小屋のことです。

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シェルターでボランティアは、餌のクズとゾウの糞の掃除をして、シェルターから掻き出したこういったものをトラクターで捨てに行きます。捨て先は、刈り取った後のサトウキビ畑。これを耕運機で畑にすき込んで、またサトウキビを育てるというわけで循環したエコな環境ですね。

シェルターにゾウが一日中繋がれている訳でなく、散歩もするし、エンクロージャーと呼ばれる遊び場にも連れていかれます。

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散歩って?どんな感じ?

2017年01月07日

Surin Project 3 スリンはどこ?

Do you know the location of Surin ?

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ともあれ、スリンってどこ?タイにはたくさんの県がありますが、カンボジアと国境を接している東部(タイ東北部という言われ方をする)の県です。

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その昔、、12世紀頃のクメール王朝(現カンボジア)は多いに栄えてスリンを含む、現タイ東北部はクメール王朝の領土でした。が、そののちにタイにアユタヤ王朝ができて、じりじりとクメールは国境をタイに明け渡し、今ではスリンはタイ領となってしまいました。しかし、ここに住む人たちはクメール語が母語(クメール文字は使わず話し言葉だけ)で顔立ちもタイ族とは明らかに違っています。このあたりにはクメール文化が濃厚に残っていて、クメール王朝時代の寺院のあとは観光地となっています(ユネスコ世界遺産の候補リストだそうです)。

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なぜ、この地にゾウが集められたか?という言われの一部がWikiのスリン県というところに載っています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%B3%E7%9C%8C

でも、私が考えるには、もっと直接的な理由、つまり、スリンや隣のブリラムは、さとうきびの産地として知られているからに他なりません。さとうきびの他にはパイナップルですね。つまり、ゾウを集める、、には、ゾウに必要な食料を大量に安価に提供できる場所が絶対必要で、特に大勢のゾウを養うにはそれだけ潤沢にゾウの食料が取れる場所に住まわせるのが一番なのです。

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そこで、私たちボランティアは何をしたのか?なんの貢献ができたのか?

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2017年01月06日

Surin Project 2 スリンプロジェクト

Surin Project ?

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ゾウ使いさん達の生活向上が、ゾウの環境改善につながると考えたのはスリンプロジェクトだけじゃなくて、むしろタイ政府をはじめほとんどの人たちの一致した考え方です。
使役の用途が無くなったゾウは、ペットなのか?家畜なのか?実のところ誰も決められません。「ゾウはゾウなのだ」というところです。タイ国内に何か所かゾウの集積地をきめて、行き場のないゾウ使いの家族とゾウを保護しています。その中で、スリンプロジェクトは、いくつかの約束事を決めて、それに賛同してくれるゾウ使いの生活の面倒をみることにしました。

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1 プロジェクトにいる間、ゾウの歩行に鎖をつかわないこと。自由に歩かせる
2 ゾウ使いのもつ先のとがった棒をつかわないこと
3 現金欲しさに街で物乞いをしないこと
4 プロジェクトに参加するボランティアの面倒をみること
などです。

スリンにはおよそ100頭以上のゾウがいると思いますが、スリンプロジェクトに賛同して参加しているゾウは私が参加した時点で6頭です(ゾウの出入りが多くて頭数は一定しない)。つまり、ほとんどのゾウはスリンプロジェクトとは無縁で政府や他のNGOの援助を利用していますが、ゾウ使いはゾウの足に鎖をつけて歩かせ、ゾウを鎌のようにとがった棒で制御します。それが伝統的なやりかたで、むしろスリンプロジェクトの約束事が画期的といえるのかな。熟練したゾウ使いは掛け声や普通の棒だけで十分ゾウを制御できます。乗馬の時に鞭を持つけれど普通は鞭なんて飾り程度だし(馬の視界に入っているというだけの価値)、それと一緒です。

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プロジェクトは約束ごとに賛同したゾウ使いに、
1 プロジェクトからの資金(あるいは生活)援助
2 ボランティアのサービスがある(足手まといにならない程度の微々たるものだけど)
3 ゾウ使いと家族がつくった工芸品を買い取ってくれる。また工芸品をつくる訓練もしてくれる。
などなどです。

こうして、ゾウを必要以上に痛める鎖や制御棒などから自由になったゾウが、プロジェクトの保護でのびのびと暮らしていますが、ずーっとプロジェクトにいるゾウ使いは少なく、ほとんどはそのうちプロジェクトから出ていきます。同じところにずっといるのが苦手なのかもしれません。出入りが多いため、プロジェクトは今のところ一時的なシェルター的な役割を担っています。


2017年01月05日

Surin Project 1 ゾウ使いさん

I have joined "Surin Project" in Thailand.

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タイのスリンで行われているスリンプロジェクトに参加してきました。
1週間のボランティアで、ゾウとゾウ使いを保護するプロジェクトです。プロジェクトも往復の旅も楽しかった。
スリンプロジェクトについては、おいおい説明するとして、まずは、ゾウ使いをめぐる環境。
タイのゾウは昔は使役とかに使われていました。今でもその用途はあるかもしれませんが、去年亡くなった王様が「ゾウをいたわってやろう」ということで、3年をめどに使役とか曲芸とか劣悪な環境のゾウをなくす、、というとても良い話だそうです。で、ゾウをいたわるのはいいけど、実は一番の問題は「ゾウ使い」の人たち。

ゾウ使いさんは、ゾウのオーナーである場合と、雇われゾウ係さんの場合があります。なかなかゾウは高価なので、ゾウ使いさんといえどもゾウを所有していない場合が多々あります。いずれの場合でも、ゾウにかける愛情は大変なもの。ペットで犬や猫を飼っているひとならなんとなくわかると思いますが、ゾウを我が子同様にかわいがっています。しかし、他のペットととの大きな違いは、、ゾウは食べさせていくだけでも相当にお金がかかるということ。1日に体重の10分の1を食べるといいます。ゾウを食べさせていくだけでも、資本がなければアウト。牛や羊だと1人で何頭も何十頭も面倒をみることができますが、ゾウは一人一頭が限界。しかも、ゾウ使いの家族総出で食べ物、糞の処理、散歩、、、、その大変さは驚くほど。

つまり、ゾウ使いさんのおかれた環境を改善しないことには、「ゾウをいたわる」という王様の考えは??? 状況によっては劣悪な環境のゾウもいますが、それはゾウ使い達が適当にあしらっているからというより、ゾウ使いさんがせいいっぱい頑張っても、ゾウ使いが経済的に悲惨な境遇にあればゾウも同様にというほかありません。

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スリンプロジェクトでは、ゾウの環境を考えるにあたって、まずゾウ使いとゾウ使いの家族を安定した経済環境に置くことを考えました。