The Redang Telegraph

2014年11月05日

そしてタイ国境を越える5

王様がニッコリしている下で、入管で入国書類を書かされます。よく飛行機の中で空港に着いたら渡すように書く入国書類と同じです。簡単なものですが、書くところがないので外のテーブルで書きます。

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書いたら、あっちの小屋、こっちの小屋とあちこちでスタンプをもらったり、指紋を登録したり、光彩の写真を撮られたりします。まあ、これも飛行機の入国時にありがちなことです。

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入国に必要な書類は次の3点。のみ!
1 パスポート
2 オーソライゼーション(自分の所有でない場合)
3 バイクの登録証
特に2と3は警察のスタンプを事前に押してもらうと間違いないです。

オーソライゼーションはこちら。

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本文を拡大するとこんな感じ

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そして、登録書の表面

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登録書の裏面。どれも警察のスタンプが押してあります。

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この3点だけ。
運転免許も保険の加入証も不要です。サウジ=バハレーン国境も、サウジ=UAE国境も、どちらも運転免許と保険の加入が必須でした。たしかタイ国境で保険の強制加入がると聞いていたのですが、なかったです。
ちなみに運転免許は、ジュネーブ条約国際免許、ウイーン条約国際免許、マレーシアの運転免許、日本の運転免許と日本の免許ほ翻訳と重装備だったのですが、まーーーったく見られませんでした。

最後の小屋にいると、最初の入管にいたおじさん(首から金色のネックレスが、特攻Aチームの人のようにじゃらじゃらしてる)が、「おーい、荷物は入管の事務所にあるから安心しろ」と声をかけてきました。え?荷物?荷物はバイクに縛り付けてるし、それはこの位置からでもはっきりみえるので、「はあ?誰の荷物?」と聞き返しました。そしたら「中にお前の財布やら携帯やら貴重品やら一杯入ってるよ」

いやー、それ違うんじゃない?私はちゃんと持ってる、、、いや!持ってない!そうだ、最初に入国書類を書いたところに全財産が入ったカバンを忘れて、今、手に持っているのはパスポートと登録書類とかだけじゃないか!

ショック!

全財産がない(いや、入管事務所に保管されているからあるのだけど)!全財産が失われた!(いや、あるって!)という強烈なショック!それが見つかっているという事実を打ちのめすほどのショックで、茫然としてしまった。

すぐに入管事務所に行くと、鞄はあったし中身は全部ある。お金もある。入管の人から「さぞ探しただろう」「心配だっただろう、あってよかったね」とか言われたけど、探してないし、落としたことも気が付かなかったとは言えなかった。誰かが入管事務所に届けてくれたらしいです。神様ありがとうございます。
「タイは恐ろしい所」都市伝説は嘘です。

タイ側国境の町、サダオで宿泊です。このホテルはボルネオ紀行で一緒だったタイの友人から教えてもらいました。大型バイカーが定宿にしている、このへんで一番安全できれいなホテルだそうです。

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また雨が降ってきました。

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そしてタイ国境を越える4

タイ側100mの地点でUターンして国境に戻ります。律儀です。
さっき出てきたところに行こうとしたら、お巡りさんみたいな普通の人(あるいは普通の人みたいなお巡りさん?)から、おーいい、そっちはマレーシアからタイに来る人の出口だから、そっちは行ってはいけないよ!と呼び止められました。すごく常識的なものの言い方するので腹が立ちます。

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ついさっきタイに来たばかりなのに、Von Voyageでしょうか。バイクに乗ったままタイ出国のほうに連れていかれます。

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はた、と気が付きました。私はタイ入国のスタンプをもらってません(というかパスポート見せてないし)、こういう人はそもそもタイ出国のところでどんないちゃもんをつけられるかわかりません。

話は変わりますが、タイにバイクで行くということをマレーシア人の友達に話したら9割の人がやめた方がいいと言いました。タイは恐ろしいところで当たり屋がぶつかってくる、お金をふんだくられる、、という「タイは怖い!」都市伝説を20ぐらい聞かされたものです。まさか、この国境で簡単に行かせて帰りでいちゃもんをつけるという高等戦略では!でも、こんな話は聞いたことがないぞ?

しかし、そんな思いも杞憂に終わりました。そのまんまパスポートを見せずにタイを出国できました。なんだ、これは。こんな杜撰なことで世の中通じるとは思うなよ!と叫びたいのですが、それは後回し。

マレーシア国境まで行かずにタイ出国のところからUターンしてタイ入管の細いバイクレーンに入り直しです。こんどは細いレーンも構わず勝手にバイクを停めて、パスポート!と叫んだら、ちかくのお役人さんがタイ入国の手続きの仕方を粗っぽく教えてくれました。ともかく一安心。

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でも、これがタイ国境での2番目に大きな騒動だったのです。この後、これまでのパスポート見せずに密入国したなど、どうでもいいと思うほど衝撃的な騒動が待ち構えてました。

全財産紛失事件。、、タイは怖いところ都市伝説が全開となるのか?

2014年11月04日

そしてタイ国境を越える3

今回のプーケット行のルートは下の地図のとおりです。行きと帰りがだいぶん変わっていて、帰りはなんと走行距離が200キロ近く短くなっていました。、、ということは、この行きのルートは一体全体なんやねん、、というぐらい遠回りをしたわけです。

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マレーシア側の国境の町。Bukit Kayu Hitam。

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一言で言うと、高速道路からみた普通の風景。なんの記憶も残っていません。いったいそういう町はあったっけ?あったような気がするけど、全然覚えてません。そして国境の検問が見えてきましたが、はっきりいって高速道路の料金所と瓜二つ。。。というか、完全に高速出口かなんかだと思ってました。だから、

なんとマレーシア側からみた国境の写真というのがただの1枚もありません。なんでも写真にとる私が、、サウジのお巡りさんの目を盗んででも写真を撮る私が、、国境という場でありながら、1枚も写真を撮ってないなんて。ショックです。

、、というか、本当に高速出口の料金所だと信じ込んでいたからです。

それだけなくて、その高速料金所もどきのマレーシア国境では、料金所、、いや入管の人に、「あ、、タイ側で手続きして」と言っただけで、追い払われました。エンジンも切らず、フルフェイスのヘルメットを深々かぶったまま真っ黒のサンシェイドも降ろしたままOKだったのは、そもそもパスポートも見なかったからです。こんなんでいいのか。20mぐらい進むとタイ側の国境。

おお、これはちゃんと国境に見えるぞ。雑然として、バイク、車、トラックの3つのレーンがあって、えーーっと、バイクはこの細い道だね、、すすみます。タイ側国境ではマレーシア側と違って料金所というかドライブスルーじゃなくてバイクから降りて手続きをするようです。屋根の下の汚い小屋?

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でも、細いバイク用のレーンにはハーレーみたいな大型バイクを停めるスペースがあるようには思えず、レーンを出たところにきっと駐車場があって、そこに停めて手続きをしに戻ればいいや。

レーンの出口でお巡りさんがイケイケと手を振るので、レーンをでたところでバイクを停めることができずに、そのまますすんで、、、

あ?

タイの町じゃないか?

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ここは国境の検問とは関係ないぞ?ふつーにお店があるし(雨が降りだしたので人影はまばらだけど)、、国境の中にこんなに普通の町があるわけないし、

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どうなってるんだ。えーーと、ヘルメットはかぶったまま、エンジンも切らず、バイクから降りず、せっかく用意した車の登録証だとかも見せず、免許もみせず、、、、パスポートも見せず、、なんとタイ入国。これって密入国かなあ?それても、これがこの国境のデフォルトで、逆らわずにそのまま行けばいいのか?

そして、実際に100mほど走ったけど、いくらなんでも、パスポートを見せないのはやっぱり無いんじゃないだろうか?今はいいけど、帰りに「おい、タイに入った証明がないぞ」といわれたら返す言葉もないです。いやーー、だって誰もパスポート見せろなんて言わなかったし。は!そうだ、こういう国では指示待ちではだめで、積極的に自分からやらないときっとダメなんだろう。やっぱり、パスポートを見せるべきだ。

タイ国境に引き返します。簡単に行くはずがありません。簡単にいったら、それは何か間違いがあるのです。

2014年10月30日

そしてタイ国境を越える2

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まず、旅行に先だって荷台の拡張。
今回は数日に渡る旅だけど、前回のボルネオ行のようにサポートカーがないので旅行の道具はすべて積む必要があります。

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そして出発の日は、朝3時。眠いけど、雨音が聞こえてこないだけでも非常にうれしいです。その前夜は大雨で、もう雨の出発は避けられないと思っていた。

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荷物も積み込んで、ジャケットも着て、出発。

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KuantanからKLにでる250キロの旅は慣れた道です。が、道の途中でも、雨が降らないことを願い続けます。まだ真っ暗なのでスピードが出せないうえ、雨が降ると非常なノロノロにならざるを得ず、そうなるとこの日は最長距離を稼がないといけないので、到着時間が遅れてしまう。。
ところが、GanbangとGentingという雨の降りやすい地形の場所でも奇跡的に雨がふらず、一気に駆け抜けることができました。幸運だとKLを抜けたところで朝食!と思っていたのが、希望どおり。

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このスタバで朝食です。

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ずっと東から西に走っていた高速を降りて、こんどは南から北に抜ける高速に乗り換えたばかりのところです。KLを抜けて1時間ぐらいのところ。ここでちょっと休憩。
だけど、また北上開始。とりあえずはIpoh、そしてPinang、さらにアロースターを目指します。

Ipohを抜けたら懐かしいTaipingです。ここは以前にも来たことがあります。そしてTaipingから北は未知の場所。ともかくTaipingのドライブインで一息、、

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さらに北上、、

休息に立ち寄った場所、TapaでMH370の無事を願う寄せ書きを発見。そのあとのMH17撃墜もあったので多くのひとにとってもはや昔の話になりかかっています。まだ半年前のことなのに、、
MH370の乗客乗員の家族にとって、時間は止まったままです。失踪したMH370が発見されるまでは、この時計は動き出さないでしょう。ほんとうに、辛い話です。

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もう、延々と北上します。だいぶん疲れてきた。。初めてのところなので今日の最終目的地Bukit Kyu Hitamのマレーシアとタイの国境までの距離感が全然つかめません。

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駐車して休息する回数もだんだん増えてきます。

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でも、国境に近づくと、同じように国境をめざすバイクの群れが!

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ここはバイカーで埋め尽くされた感がありました。Bukit Kayu Hitam直前のドライブインです。

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私にとって、タイ行は人生初挑戦ですが、マレーシアのSBK乗り(マレーシア用語で”スーバーパイク”、つまり大型のレジャー用のバイク。主にツーリング系のBMWやKawasakiを指す)にとってタイ行は日常茶飯事。

むむむ、、彼らがご飯食べている間に国境に入ろう。聞いた話だと、国境は車列がつながって延々と待たないと通過できないそうです。。。。が???

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そして国境が目の前。




2014年10月29日

そしてタイ国境を越える1

知ってる人もほとんどいないマレーシアの片田舎Kuantanから、あの高名鳴り響くタイのリゾートPhuketプーケットまで、往復3千キロを走ってきました。

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汗臭いツーリングはいつものこと。今回は国境越え!バイクで(もちろん車も)マレーシアとタイの国境通過に必要な書類と手順の最新情報も一挙大公開(?)。